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第975話
「何言ってるの。これはもともとお前の体幹と足腰を強化するためにやってるんだよ? 最後まで真面目にやらなきゃ」
「…………」
「お返事は?」
「……はい、兄上」
仕方なくアクセルは、再び膝を軽く曲げて椅子のポーズをとった。辛くなったら膝を伸ばして小休止しつつ、どうにか食事が終わるまでスクワットをし続けた。
――まったく……結局何だかんだで兄上に乗せられちゃうんだよな……。
キッチンで皿洗いをし、煮込んでおいた豆のスープの味を見る。しばらく火にかけておいたおかげで、具材もかなり柔らかく煮えていた。味も沁み出していてとても美味しい。これならアロイスも喜んでくれるだろう。
その後は夜までひたすら体幹、足腰を鍛える訓練をした。何度もスクワットさせられ、脚を開いた状態でねじり運動もさせられ、腰から下がバキバキになった。走り込みだけでは鍛えられていなかったところにみっちり負荷をかけられ、筋肉がぶるぶる震えた。明日になったら筋肉痛になっているかもしれない。
「よし、今日はここまで。お疲れ様」
そう言って、兄がこちらの尻に手を回してくる。スカートをめくり、剥き出しの尻をいやらしく撫でると、割れ目から少し飛び出ていた持ち手をくいっと指先に引っ掛けた。
「夜までっていう約束だったからね。頑張ったし、今日はもう抜いてあげる」
「っ……あ、あの……抜くのはいいが、ゆっくりやってくれ……」
「おや。お前、そういう焦らしプレイが好きなのかい? まあいいけど」
何か怪しげなことを言われた直後、持ち手が引っ張られて中のボールが出口に向かって動き始める。
「んっ……く……う」
ちゅぽん、と変な音がしてボールがひとつ抜けた。排泄の心地よさに、思わずぶるりと鳥肌が立つ。
が、こんなところで反応したらまた大変なことになると思い、アクセルは一生懸命奥歯を噛み締めた。
キツい鍛錬を終えた後で、足腰は既にボロボロなのだ。今抱かれたら、本当に明日歩けなくなってしまう。アロイスにスープを持って行けない。
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