978 / 2296

第978話*

「好きなところに座っていいよ」  そう言って、兄がバスタブの縁に腰掛ける。 「私はここで見ててあげる。お前は好きなように弄ってみなさい」 「弄る!? 何を……」 「そりゃあ、前と後ろに決まってるじゃないか。座りながらこう、脚を開いて自分で前と後ろを弄るんだよ」  壁に寄り掛かるとやりやすいかも……などと、余計なアドバイスまでしてくる兄。  想像しただけで頭が茹だこみたいになりそうで、アクセルはおどおどとその場に立ち尽くした。 「そんな……俺、自分でなんて……」 「だって私には触られたくないんでしょ? そしたら自分でやるしかないじゃない」 「で、でも俺、そんなこと……」 「何事も経験だよ。やり方がわからなかったらその都度アドバイスあげるから、とりあえず自分でやってみて」 「っ……!」  こちらを黙らせるかのように、兄がにこりと微笑んでくる。  何とか反論したかったが、こうなってしまっては自分が兄に逆らえるはずもなく、アクセルはそろそろと床に腰を下ろした。壁に浅く寄り掛かり、膝を立ててじりじりと両脚を開いていく。  短いスカートがめくれ上がり、脚の奥まで丸見えになった。後ろの孔がひくんと収縮しているのもバレバレだし、反応しかけている己も剥き出しになってしまう。これだけでも恥ずかしくて憤死しそうだった。 「ふふ、素敵な格好。お前は本当にエロい身体してるよね」 「そ、な……なりたくてこうなったわけじゃ……」 「うんうん、全部私のせいだよ。私好みの子に開発できて、最高に嬉しいんだ」 「っ……」 「さ、やってごらん。まずは自分に触って、それから後ろに指を入れてみて」  微笑みながら、じっとこちらを見つめてくる。  やむを得ずアクセルは左手で自分のものを掴み、右手を尻の後ろに回した。指先で少しだけ後孔に触れたら、そこがひくひく震えて指を中に誘い込んできた。身体の芯もキュンキュン疼き、じわじわと中心に熱が溜まっていく。

ともだちにシェアしよう!