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第988話*
まあいい。後は野となれ山となれ、だ。もし明日歩けなくなったら、兄に作ったスープを持って行ってもらおう。それくらいの責任はとって然るべきである。
そう思って兄を見上げたら、兄は濡れたフェイスタオルをポイッと放り投げ、そのまま続きをやろうとしてきた。拘束されたままの腕には目を向けようとしない。
てっきり腕も解いてくれるものだと思っていたため、アクセルはぎょっとして目を見開いた。
「ちょ、待ってくれよ。こっちも解いてくれ」
「うん? ああ、そっちはまだそのままで。頭の上で腕を縛るの、オーソドックスだけど結構好きなんだよね」
「えっ!? 嘘だろ!?」
「本当だよ。なんかこう、色気がぐっと増すような気がしない?」
そんなこと言われても、兄の性癖はアクセルには理解できない。
「でも俺、縛られるのは好きじゃないんだよ。もう十分縛ったし、いい加減解いてくれ」
「まあまあ。どうせ後で解くことになるんだから、もう少し縛ったままでいいじゃない。腕を上に上げてると、身体がより綺麗に見えて興奮するんだよ」
……だから、兄の性癖なんてこっちは知ったこっちゃないのだが。
「それにさ……」
「……あっ?」
何を思ったのか、兄はずるりと腰を引いて行った。唐突に楔を抜かれたせいで、緩んだ後孔から残滓が出そうになった。
慌てて入口を閉じたが、今度は兄が濡れた股間に顔を近づけてきた。
「なっ……!? 兄上、何してるんだ!?」
「何って……お前、お腹いっぱいで苦しそうだったからさ。少し、中のものを掻き出しておこうと思って。その方が楽になるでしょ?」
「っ!? ちょ、待ってくれ! それは……あっ!」
せっかく閉じた窄まりに容赦なく指を突き入れられ、アクセルはびくんと腰を跳ねさせた。そのまま中を奥まで掻き回され、出されたものが秘蕾からとろとろ溢れて来てしまう。
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