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第990話*
けれど兄は弟の醜態をつぶさに観察し、楽しそうな笑みを浮かべてくるのだ。
こういうことをされると本格的にいじめられているみたいで、切ないようなもどかしいような、妙な気持ちになってくる。早くやめて欲しいと思う一方で、何かこう……ぞくっとするような、羞恥を上回る感情が湧いて来るような、ちぐはぐな気分になってしまう。
それもまた、ものすごく恥ずかしかった。
「ふふ、すごい量だなぁ。確かにこれはお腹いっぱいになってもしょうがないかもね」
と、兄が指で中を掻き回しながら言う。
見られるだけでなく言葉でも辱められて、全身がかあっと熱くなった。
「だ、ったら……そんなにたくさん、出すなってぇ……!」
「それは無理。お前の中、本当に気持ちいいんだもん。一度入れたら出すまで出られないよ」
なんだ、その滑稽かつ卑猥な表現は。
「ああ、もう……! 兄上、もういいから……!」
「うん? もういいの? まだ残ってるけど」
「いいから……もう、これ以上は……」
こんな風に辱められるくらいなら、気絶するまで奥を突かれた方がマシだ。一体どこまで恥ずかしい思いをすればいいのか、あまりに際限がなさすぎて心が折れそうである。
すると兄はずるりと指を引き抜き、脱力しているアクセルの両脚を抱え上げた。
「そうか。お前がそう言うなら、お兄ちゃんとしてはリクエストに応えないわけにもいかないな。お前はやっぱり中を突かれるのが一番好きみたいだからね」
「っ……そ、そうは言ってないんだが……」
「いいのいいの。お兄ちゃんは全部わかってるからね。私もお前の恥ずかしい格好を見たら興奮してきたし……いっぱい奥を突いてあげる」
「っ……!」
足の付け根から身体を半分に折り畳まれ、剥き出しになった尻の狭間に硬い欲望がめり込んできた。
待ち望んだ刺激に一瞬息が詰まったが、びくんと揺れた両腕が突っ張り、拘束されたままだったことを思い出す。
「あ、あの、その前にこれ解いて……」
「いいよ。ただし、奥まで挿れてからね」
「えっ!? そん……ああぁっ!」
戸惑っている間もなく、兄が一気に奥まで押し入ってきた。
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