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第992話*
「あぁ……っ、ん……!」
敏感なところをぐりぐり抉られ、甲高い嬌声が上がった。
恥ずかしいとは思う。一方で、ほんの少しだけ誇らしくも思う。あまり物事に執着しない兄がここまで夢中になっているのだから、それだけでも十分珍しいことなのかもしれない。
愛情にしろ何にしろ、昔から兄には与えられてばかりだったから、恩返しできる時にはしてあげたいのだ。
もっとも、兄が感じている快楽以上に、自分も快感を享受しまくっているのだが……。
「うっ、ん! んっ、んっ……ふぐ……っ」
唇の端から唾液がこぼれ落ちた。
腹の中にぬめりが残っているせいか、兄の動きもスムーズになっている。先端から根本まで一気に挿入され、感じるところをいっぺんに擦られ、身に余る快感に頭が吹っ飛びそうになった。
再び視界がチカチカしてきたが、びくんと揺れた両腕に気付き、途切れ途切れに訴える。
「兄上……いい加減、解いて……!」
「……ん? ああ、腕のことね」
「挿れたら解いてくれるって、約束……」
「はいはい、わかってるよ。お兄ちゃんは約束を破ったりしません」
そう言って兄は、ようやくタオルを解いて両腕を自由にしてくれた。
ちょっと痺れは残っていたが、アクセルは解放された腕を回し、すぐさま兄に抱きついた。
「ああ、兄上ぇ……」
「もう……ホントに可愛いなぁ。そんなに私が好き?」
「好き……だから、縛られるより……こうして、いたい……」
「……!」
「手、使えないと……兄上に、触れないから……だから俺、ずっとこのままがいい……」
そう言った途端、中に食い込んでいる兄がぐぅっと大きくなった。
また無意識に煽ってしまったことに気付き、アクセルはハッと我に返った。
「ちょ、兄上……また大きくなっ……」
「だってお前が可愛いこと言うから……。どこでそんな煽り方覚えてくるの?」
「煽ってるつもりは……んあっ! あっ、あっ……あぁっ」
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