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第993話*

「無意識でやってるとしたら、それはそれでとんでもない魔性だね。お前、くれぐれも他の男の前で変なこと言わないようにしなさいよ?」 「んうっ……!」  そう忠告しつつ、兄が最奥を突き上げてくる。  変なことなんて言っているつもりは毛頭ないが、自分が意図せずよろしくない発言をしている可能性は否定できない。  どう気をつければいいかわからないけど、兄以外の人に襲われる可能性があるのなら、もっと注意しなければならないなと思う。今目の前にいるのが兄ではなく知らない男だったら……なんて、考えただけでも恐ろしい。 「あっ、あっ……兄上……」 「うん、何だい? どこか足りないところでもあった?」 「そ、じゃなく……俺、自分では煽ってるかどうか、わからないから……そういうこと言ってたら、兄上が教えて欲しい……んっ」 「私が? いいけど、私の判断だとお前の存在全部が煽りになる可能性があるよ?」 「またそんな……うっ、じゃなくて……真面目に、教えてくれ……。俺、兄上以外の人に、やられたくない……」 「……!」  そう言ったら、また兄が中で膨らんだ。  どうやら煽ってしまったみたいだが、今の台詞のどこにそんな要素があるのか、アクセルにはよくわからなかった。 「まったくもう……言ってる側から煽ってくるなんて、お前は一体どういう神経してるんだろうね? 今のも思いっきり煽り文句だよ」 「そ、な……普通の言葉、だったのに……いっ!」 「それでも、お前を愛している人にとってはものすごい煽り文句になるんだ。ちょっとでもその気があるような台詞は言わない方がいいかもね。……あ、もちろん私の前ではいくらでも言ってOKだけど」 「ああっ!」  ゴリッ、と敏感な部分を抉られ、びくんと腰が跳ねる。より大きくなった欲望に内襞を強く擦られ、また視界がチカチカしてきた。何をされても気持ちよくてたまらず、兄にしがみつきながら無意識に腰を揺らしてしまう。

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