1101 / 2012

第1101話*

 それでも、どうにか自分だけは達する直前で我慢し、肩で大きく息をして呼吸を整えようとする。  すると、中出しした兄が少し唇を尖らせた。 「ああ……残念、お前と一緒にイきたかったのに」 「うちの弟、頑固な時は頑固だからね。どうしても我慢したいんだろう」 「じゃあ、私も少しサポートしてあげようかな。頑張っている弟を手伝うのはお兄ちゃんの役目だからね」 「っ……!?」  頭の近くにいた兄が、ベッドの脇にあったサイドテーブルに手を伸ばした。引き出しを開け、中からリングのようなものを取り出す。そのリングは五分の一くらいが閉じておらず、輪の途中に六つの玉がついていた。 「あ、兄上、それは……」 「ふふ、いい道具でしょ。これをね、こう……」  ぞっとしたのも束の間、兄はアクセルの手をどけて、膨れ上がった根本にそのリングを嵌め込んだ。 「……ひぃッ!」  途端、激しい疼痛に生理的な涙がどっと溢れる。  根本を戒められたのもそうだが、六つの玉に陰部をゴリゴリ刺激され、紐で縛られた時よりも更に苦しみが強くなる。 「ああ、いや……これ嫌だ……兄上ぇぇ……!」 「どうして? これで粗相しなくて済むじゃない」 「お前、我慢したかったんだよね? これなら自分で抑えるよりずっと気持ちいいし、ただの紐より刺激的でしょ?」 「そ、な……こういうのは、嫌だ……」  縛られるのは苦手なのだ。痛いし苦しいし、頭がおかしくなるまで我慢させられるのも好きじゃない。  何とかリングを外そうと、アクセルは自ら陰茎に手をやった。  が、案の定別の兄に手首を取られ、頭上で押さえつけられてしまう。 「だーめ。付けたばかりなんだから少しは楽しまないと」 「もう、そんなに泣かないの。これからもっともっと気持ちよくしてあげるから」 「さ、続きをやろうか」 「ああ、いや……いやぁ……っ!」  苦痛に泣いているアクセルを無視し、三人目の兄が脚の間に入ってくる。

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