1148 / 2012

第1148話*

「い、いや、そんなことはないが……」 「ならいいよね。明日の鍛錬に響かない程度に優しくするからさ」 「あ、ちょっ……」  兄が遠慮なく服の裾をめくってくる。こうなってしまうと、いくら止めても止まることはない。  ――しょうがないな、もう……。  早々に諦め、アクセルは兄の背に腕を回した。  しがみついている間に寝間着を剥がされ、全裸にされた上で下肢に手を伸ばされる。 「うっ……」  いきなり敏感な男根を握り込まれ、一瞬息が詰まった。そのまま手を上下に動かされて、ぞくぞくした感覚が背筋を這い上がってくる。 「んっ、んっ……うぅ……ふっ」 「ふふ、お前は相変わらず敏感で可愛いね。それでこそいじめ甲斐があるってものだ」 「っ、いじめないでくれ、よ……うっ」 「ああ、そこは言葉のアヤかな。可愛がってるんだよ、嫌っていうほど……ね」 「あっ!」  手を後ろに回され、尻の狭間を(まさぐ)られ、一番長い中指をつぷんと根本まで挿入される。柔らかな襞を擦られながら奥をぐりぐり刺激されて、びくびく腰が跳ねた。  内側からぞわわっと甘い痺れが広がっていき、全身に鳥肌が立って喘ぎ声も抑えられなくなる。 「あっ、あっ……あぁ、あん」 「うん、その声も好きだなぁ……。控えめなのにすごく色っぽい。聞いてるだけでそそられちゃうね」 「そ、な……別に俺、そそってるつもりは……」 「無意識だからいいんだよ。わざとらしくないから、よりナチュラルに聞こえる。ちょっとハスキーなところも個人的にすごく好みなんだよね」 「……あっ」  指を引き抜かれ、太ももをパカッと割り開かれ、その間に身体をねじ込まれる。  そのまま身体を弄るでもなく、上からまじまじ観察されて、かあっと頬が熱くなった。 「ちょっ……そんなに見ないでくれって……!」 「何で? 別に恥ずかしくないでしょ。ちゃんと鍛えらえてるし、お前の身体綺麗だよ」 「よ、余計に恥ずかしいんだが……!」

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