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第1258話*

「で、でも……」  それだったら、最初からそんなの入れなければいいんじゃないか!?  そう思ったけれど、兄の中には「入れない」という選択肢はないようで、そのまま少しずつ棒を奥に挿し込まれてしまう。 「ひ、ぃ……!」  排泄するはずの器官に、金属の棒が徐々に侵入してくる恐怖。無機質なものが逆流するような感覚。おまけに、今までにない疼痛が大事なところから襲って来て、アクセルは震えながら目を逸らした。 「い、いやだ……! 兄上やめてくれ……怖い……!」 「大丈夫、お兄ちゃんがやってるんだよ? 怖いことなんて何もない。安心しなさい」 「だけど……」 「ほら、力抜いて……」 「あ、あ……」  またじわじわと、金属棒を挿し込まれていく。  勃ち上がった陰茎がジンジン疼き、大事なところが重くなるような、狂おしい感覚に襲われた。  ――これ、全部入れられたらどうなっちゃうんだ……?  初めてだから想像できない。  いくら兄がやっているとはいえ怖いことには変わりないし、本当は一刻も早く抜いて欲しかった。  というか、こんなところに棒を入れたら、出したくても出せないじゃないか……。 「ほら、全部入ったよ」 「うっ……!」  トン、と金属棒の尻尾を軽く叩かれ、くぐもった悲鳴が漏れる。  見れば、陰茎の先から棒の一部が飛び出ていた。棒が芯になってくれているせいか、いつもよりピンと勃起している気がする。あまりに生々しくてめまいがしそうだった。 「あ、兄上……これやだ……!」  正直かなり苦しいし、根本を縛られるより疼痛もひどい。欲望自体も重いし、棒が陰部の奥を変に刺激して、股間の内側からビリビリ痺れた。 「痛いかい?」  そう聞かれ、泣きながらこくこく頷く。  ――これ、本当に使い方合ってるのか……?  本当にセックスの道具だったら、もっと気持ちよくなれると思う。兄は当たり前のように挿し込んできたけれど、使い方間違っているのではなかろうか。

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