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第1264話*

「っ、っ……はぁ……あ……」  ようやく唇が離され、湿っぽい吐息が溢れ出た。ボーッとした頭に酸素が取り込まれ、徐々に意識がはっきりしてくる。 「あ、にうえ……」  アクセルは兄の手を握り返し、ぱちぱちと目をしばたたかせた。ぼやけた視界に大好きな兄が映っている。素のままでも十分綺麗だが、今は色気も相まって一段と美しく見えた。  兄の精を中に受けた直後というのもあり、余計に胸がキュンとしてしまう。  ――やっぱり俺、兄上のことが一番好き……。  兄さえいてくれれば、自分は十分幸せだ。他の人はいらない……とまでは言わないけれど、このまま兄と二人だけの世界になっても問題なく生きていけると思う。  些細なすれ違いはあるが、これから先も自分は兄の側を離れない。寂しがり屋の兄を守るためにも、ずっと彼の側にいる。  それこそが、自分が生まれた理由だと思うから……。 「さてと、じゃあ第二ラウンドね」 「……え?」  真面目なことを考えていたところで、すぽんと剛直を引き抜かれてしまう。そして今度はうつ伏せに押さえつけられ、そのまま馬乗りにされてしまった。 「え、ちょ……待ってくれ、俺もうお腹いっぱいで……」  慌てて首を捻って訴えたものの、兄は真顔でこんなことを言ってきた。 「何言ってるの? お前は何度もイってたけど、私はまだ一回しか出してないんだよ? そんなの不公平じゃないか」 「で、でも……」 「お前、私と対等になりたいんだろう? だったら自分だけ気持ちよくなって終わるのはダメ。ちゃんと私も満足させないと」 「そんな……」  ものすごく都合のいいことを言われている気がするが、頭が痺れているせいで上手い反論が出て来なかった。 「あっ……!」  引き締まった双丘を両手でぱっくり割られ、奥に潜んでいた窄まりに肉幹を擦りつけられる。 「ま、待って兄上……! 今はホントに……」 「大丈夫、大丈夫。お前なら受け入れてくれる。今までもそうだったもんね」 「っ……」 「さ、挿れるよ」  次の瞬間、緩んでいた後孔からずぶずぶ太いものが侵入してきた。

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