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第1267話*

「ああ、またイきそう……。全部受け入れてくれるよね、アクセル……?」 「く、ださい……ぜんぶ……んっ!」  その返事に満足したのか、兄が最後の抽挿を開始した。  感じるところをこれでもかと刺激され、腹の底を突き上げられ、途中で仰向けに身体をひっくり返されて、正面から深々と貫かれてしまう。  ここまでくると全身が性感帯になり、常に絶頂に近い感覚に犯され、「気持ちいい」以外何も考えられなくなるようだ。  下肢に食い込む圧迫感も、ジンジンとした疼痛も、ぬめぬめと擦られ続ける内襞も、全てが気持ちいい。勃ち上がった欲望にはたっぷり熱が蓄積され、ぴくぴく震えて今にも噴き出しそうになっていた。 「はあ、あっ……兄上、いい……出ちゃう……!」 「うん……一緒にいこう……」  兄が股間を握り込みながら、唇を塞いでくる。  上と下の両方の口を塞がれ、前も刺激されて、ぞくぞくしたものが一気に脳まで這い上がってきた。 「っ、っ……ぅンんん――ッ!」  くぐもった悲鳴を上げつつ、アクセルは盛大な絶頂を迎えた。  過度な刺激に身体が耐えられなくなったのか、がくんと腰が跳ねた後、ふっ……と視界が暗くなる。中に大量の遺伝子を注ぎ込まれたのも、おぼろげに感じただけだった。  最早返事すらできず、開き直りのようにベッドに沈み込んでそのまま目を閉じる。 「……おやすみ、アクセル。今日はゆっくり休んでね」  兄の囁きが耳に届いたことが、何故か無性に嬉しかった。  アクセルはしどけない格好のまま気を失った。 ***  翌朝。アクセルはぼんやりと目を覚ました。腰痛を堪えて身体を起こし、目を擦った時には既に陽は高く上っていた。  ――しまった……また寝過ごしてしまった。  昨夜はかなりやらかしたからな……と、自分のベッドを見る。  一応、兄がおおよその後始末をしてくれたようで、枕もシーツも掛け布団も全部取り換えられていた。それだけでなく、自分の身体ですら丁寧に洗われた形跡がある。残滓が残っている感じがしない。

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