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第1296話*

「そんなに驚くことでもないでしょ。繋がっていれば、お前の心情なんて手に取るようにわかる。縛った途端、中がキツく締まるし、顔も気持ちよさそうに真っ赤になるしね。本当に嫌だったら、そんな反応しないはずだよ」 「……あィッ!?」  下着の中で根本をぎゅうっと握り締められ、びくんと肩が震えた。  予想外の疼痛に涙が溢れ、いやいやと首を横に振る。 「あ、兄上……それやだ……痛い……」 「おっと、ごめんね。でも痛いだけじゃないだろう? ちゃんと反応してるもの」 「っ……!」 「お前、意外と苦痛に強いのかもね。いくらやられてもへこたれないし。そういうMっ気のあるところ、好きだよ」  Mっ気……と言われてちょっと心外だった。これでは、まるで「いじめられて喜んでいる男」みたいではないか。  自分がここまで反応してしまうのは兄が相手だからであって、全く知らない男が相手だったら絶対に反応しない。それだけは自信がある。 「違う……兄上がやることだから……だからこんなに、感じちゃうん……あっ」 「……!」 「兄上じゃなければ、こんな反応……っ」  途切れ途切れに訴えたら、兄が少しだけ目を見開いた。欲望を握っている手が緩み、一瞬動きが止まる。  だがすぐさま口角を上げ、顔を綻ばせて言った。 「もう……お前はどこまで私を惑わすつもりなんだい? そんな可愛いこと言われたら、我慢できなくなっちゃうじゃないか」 「でも、ほんとのことだし……」 「うん、そうだね。可愛い弟を持てて、お兄ちゃんは最高に幸せだよ」 「え……あっ!」  唐突に下着を脚から引き抜かれ、ぐいっと両膝を割られてしまう。  パカッと割れた脚の間に身体を入れられ、奥に隠されていた秘密の場所に熱いものをあてがわれた。  そのまま当たり前に腰を進めようとしてくるので、やや困惑して兄の手を掴む。 「え、ちょっと待ってくれ、いきなりそんな……」

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