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第1353話*

「お前はこれ以上淫らになりたくないかもしれないけど、私はそんなお前が大好きだよ。まだまだやってあげたいことはたくさんあるから、これからもいっぱい気持ちいいことしようね……」  アクセルはこくこく頷いた。  正直、兄のプレイは刺激が強すぎてついて行けなくなることが多い。変な道具を使った行為などは途中で意識が朦朧として、気づいたら失神していることも珍しくなかった。怖くなって何度も「許して」と懇願したこともある。  それでも、兄がこうして満足しているなら、まあいいか……などと思ってしまう。  大好きな兄とひとつになる。お互いを求め合い、深く交わった果てに境界線がなくなる。それはきっとものすごく神秘的で、幸せなことなのだろう。 「あ、にうえ……」  アクセルは力を振り絞り、自ら脚を開いて兄を受け入れた。両足首を兄の腰に絡め、ぐっ……とこちらに引き寄せてやる。 「俺……兄上に、なら……何されてもいい……。どんなにひどく、されても……兄上のやることなら、何でも好き……だ……」 「アクセル……」 「だ、から……兄上の、好きにしてくれ……。兄上が気持ちよくなってくれたら……俺も、気持ちよく、なれる……」  途切れ途切れに本心を訴える。  伝わったかはわからないが、これがアクセルの正直な気持ちだ。どんなにひどいプレイでも兄がやってくれるなら気持ちいいし、兄が愉しそうなら自分も愉しい。  大変な目に遭うのは重々承知だが、それでも愛があるから拒めない。愛ゆえの行為だとわかっているから、何をされても許してしまうのである。 「ああもう……!」  堪え切れず、兄がこちらの唇を塞いできた。何度も角度を変えてキスをし、甘い唾液を注ぎ込んでくる。 「そういうこと言うから、余計に際限なくなっちゃうんだよ。いくら可愛がっても足りないし、もっといじめていろんな反応を見たくなる……。本当にお前は……何というか、罪な性格してるよ」 「んんッ……! ん、ふ……あ、兄上ぇ……」

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