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第1457話

 そう言われたので急いで世界樹(ユグドラシル)まで見に行ったら、本当にそういう結果が貼り出されていたので目を剥いてしまった。  見間違いかと思って何度も確認したし、最終的にはヴァルキリーに「書き間違えてませんか?」と問い合わせまでしてしまった(「私たちが間違えるはずがないでしょう!」と怒られたが)。  ――じゃあ俺、本当に勝ったのか……。  あの状況から、よく勝利できたなと思う。  お互いギリギリの状態だったから、ほんの数秒差でショーンの方が先に倒れたということか。こちらも頭蓋骨が陥没していたのに、運がいいというか何というか……。 「ね? 勝ってたでしょ?」  家に戻ったら、兄がにこにこで迎え入れてくれた。  アクセルは小さく頷きつつも、複雑な顔で頭を捻った。 「でもあれ、普通の死合いだったら絶対ドロー判定されてたよな……。なんかあまり勝った気がしないんだが」 「おや、そんなこと気にしてるの? お前、結構勝ち方にこだわるタイプなんだね。この前も『不戦勝は嫌だ』みたいなこと言ってたし」 「……それはまた別の話だろ。単に、自分の勝利アナウンスすら聞かずに倒れてしまったから、勝った実感が湧いてないだけだ。相手が倒れたところも見てないしな」 「それでも、勝ったことに変わりはないよ。可愛い弟が初戦を白星で飾れて、お兄ちゃんは嬉しいです。この調子でガンガン勝ち上がって欲しいね」 「あ、ああ……この先も厳しい戦いになるだろうけどな……」  次の相手は誰になるんだろう。ちゃんと確認しておかなくては。  ――いずれアロイスやチェイニーと戦うかもしれないし。明日からまたしっかり鍛錬しないと……。  その後は、兄が作ってくれた夕食を一緒に食べた。少食な弟を思ってか、パンとスープ、一口サイズに切ったサイコロステーキを少し……という量だった。アクセルにはちょうどよかったが、大食いの兄には物足りないのではないかとちょっと心配になった。

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