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第1469話*
脳で巨大な花火が散り、視界が真っ白になる。本当に一瞬意識が飛び、兄に呼び掛けられるまで返事ができなかった。
「ありゃ、ちょっとトんじゃった? ごめん、強すぎたね」
「う、うぅ……」
「でも、私はすごく気持ちいい。何度も言ってるけどお前の中って本当に心地よくて、いつまででも入っていたくなっちゃうんだ」
「はぁ、は……あぁ……」
「それに……お前なら私が何をしても受け入れてくれるからね、つい限度を忘れてやりすぎちゃう。お前にも体力の限界があるのはわかってるけど、こういう時は無性に甘えたくなるんだよ」
「……!」
それを聞いて、ハッと小さく息を呑んだ。ふるりと肩が震え、それと一緒に腰も震えてしまう。
――そうだよな……こういう時でないと、兄上は誰にも甘えられないから……。
以前も似たようなことを言っていた。
兄が甘えられる相手は弟である自分だけ。やりたい放題できるのも、弟が全部受け止めてくれるから。少なくとも兄自身はそう信じている。
それなら自分は、何をされても兄を受け入れてあげなくては……。
「あ、にうえ……」
アクセルはぐぐっと首を捻り、肩越しに兄を仰ぎ見た。兄も目元が赤らみ、いつにも増して妖艶な雰囲気が漂っている。
「俺は大丈夫、だから……兄上の好きに、してくれ……。どんな目に遭わされても、俺は兄上のこと、大好きだから……」
「アクセル……」
「だから、兄上のやりたいように……いっぱい、いじめて……うっ!」
そう言ったら、中に食い込んでいる欲望がまたぐうっと大きくなった。
中に入ったまま大きくなるのはいつものことだが、今日は一段と息苦しく感じる。
「……ありがとう、私の気持ちを汲んでくれてるんだね。お前は本当に優しくていい子だ」
「んぅ……!」
身体を倒されて軽く口付けられ、より一層息苦しさが増した。
「それじゃ、もっといっぱいいじめてあげる。お前も何だかんだでいじめられるの好きだもんね。気絶しそうなくらい気持ちよくしてあげるから、お兄ちゃんに任せて」
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