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第1475話
アクセルは兄と一緒に世界樹 の前まで行った。
貼り出されているランキング表からコニーとレンジの名前を探し出し、二人のランクをチェックする。三〇〇〇人近い戦士の中から彼らを探すのはなかなか大変で、名前を見つけるだけでも二〇分以上かかってしまった。
「ええと……コニーが三一二位で、レンジさんが五四三位か」
ふむ、と顎に手を当てる。一応どちらも自分よりランクは下だが、どういう戦い方をするのかは気になる。狂戦士モードが使えるか使えないかもかなり重要だ。
まあ、ランクが半分より上の人はだいたいみんな狂戦士になれるだろうけど……。
「ふーん? このくらいのランクだったら、お前の方が圧倒的に強いな」
と、兄が腰に手を当てた。
「どっちが勝っても、次の死合いは楽勝だね。早速お祝いの準備しなきゃ」
「……さすがに気が早すぎだろ。それに、強さは単純なランクでは測れない。兄上が言ったんだぞ?」
「そうだっけ? まあでも、お前ならきっと勝ってくれると信じてるよ」
ポンと肩を叩かれる。まったく、お気楽な兄だ。
――まあ俺も、負けるつもりはないけどな。
とはいえ、油断して足元を掬われてはいけない。次の死合いまでしっかり鍛錬して、相手のことも少しは調べておかないと。
「あ、フレインとアクセルだー。相変わらず仲良しだねー」
遠くからミューに声をかけられ、アクセルはそちらを振り向いた。
ミューは背中に大きな首切り鎌を背負い、ペロペロキャンディーを味わいながら近づいて来る。
――今更だけど、あれでランキング一位ってかなりのギャップがあるよな……。
ミューはお世辞にも身体が大きいとは言えず、見た目も少年っぽくてとても強そうには見えない。お菓子好きでいつもペロペロキャンディーを舐めているところも、ギャップの大きさに拍車をかける。
一体どこにそんな力を秘めているのか、ヴァルハラの七不思議にカウントされていてもおかしくない。
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