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第1546話*

「俺が、兄上に触れられないから……!」 「え……」 「兄上は、好き放題、俺に触れるけど……俺は、自分から兄上に触れないんだ……。抱き締めたくても、手が伸ばせないんだ……!」 「……!」 「だから、両手が使えないのは……嫌なんだ……。兄上の理屈も、わかるけど……暴れて大変ってのも理解できるけど……それでも、俺は……」  途切れ途切れに訴えたら、兄は一度己を引っこ抜いてこちらの身体をごろりとうつ伏せにひっくり返してきた。  そして背中で拘束されていた手錠を外し、後ろから髪を撫でてくる。 「ほら、これで自由だよ。外してあげたんだから、くれぐれも暴れて私を殴らないようにね」 「は、い……」  ようやく両腕が自分の意思で動かせるようになり、ほっと長い息を吐く。  やっと少し楽になるかなと思って、身体を起こし兄に向き直ろうとしたら、 「ああそうだ。せっかくこの体勢になったんなら、お腹いっぱいだったのを解消しておこうか」 「……え?」  うつ伏せの状態から、尻だけ高く上げさせられてドキッと心臓が大きく跳ねる。  何か嫌な予感がする……と冷や汗をかいたのも束の間、兄が引き締まった双丘をぱっくり割って、奥に潜んでいる窄まりを指先で軽く刺激してきた。 「あっ……!」  外部からの刺激に触発され、我慢できずに中に注がれた精液を少し漏らしてしまう。  さすがにヤバいと思い、下肢に力を入れて蕾を閉じようとしたのだが、兄は容赦なく指先を突っ込んで中を掻き回してきた。  とろりとした体液が次から次へと溢れ出し、太ももを伝ってだらだら床に滴り落ちる。 「あ、あぁ……兄上ぇ……」 「ふふ、いっぱい出てくるなぁ……。自分で出しておいて何だけど、すっごくいやらしく見える」 「っ、そ……ゆこと、言わないで……!」 「はは、ごめんごめん。でも悪い意味じゃないんだよ? 真面目なお前がこういう姿を晒すからこそ、余計に興奮するの。このギャップがたまらなくいいんだよ。わかる?」 「わ……わかんな……」

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