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第1548話*

「……というかお前、生前に誰かに襲われてないだろうね? 私が死んでから、誰かとこういうことはしてないよね?」 「え……?」  急にそんなことを聞かれ、アクセルは肩越しに兄を仰ぎ見た。  兄は至極真面目な表情でこちらを見返している。ふざけている様子はない。 「考えてみれば私、お前が生前どういう生活をしていたか知らないんだよ。お前のことだから毎日真面目に鍛錬してたってのは想像できるけど、それ以外のプライベートな時間は何をしていたのか知らない。もしかしたら、誰かに口説かれてデートしてた可能性も否定できないな……なんて思ったりもする」 「そんな……俺、そんなことしてないよ……」 「そうかい? でもお前、変なところで鈍感だからなぁ……傍から見ればデートだけど、『ただ一緒に歩いただけ』みたいに無自覚だった可能性もあったりしない?」 「な、んでだよ……そんなに疑わなくても……んっ」  ようやくシャワーが止まり、兄に身体を起こされる。  座った兄に正面から抱っこされ、綺麗に洗った秘蕾に先端をあてがわれた。  ドキッとして身じろぎしたが、腰をしっかり抱きかかえられているのでもちろん逃げることはできない。 「まあしてたとしても、今の私にはどうすることもできないけどさ。でも、私より先に誰かがお前に触れてたら嫌だなぁ。過去に戻って、そいつをメタメタのギタギタにしてやりたいよ」 「だからそんなこと……あうっ」  ずぶ、と下から肉棒を挿入され、ぞわわっと全身に甘い痺れが走った。  背中が反り返った後すぐに力が抜け、目の前の兄にしがみついて震える。 「う、んっ……ふ……うぅん……」  快感を享受しつつ、頭の片隅で生前のことを思い出そうとする。  兄が亡くなったのは俺が十五歳の頃だったから、それから十年以上、故郷の村で過ごしていたことになるが……。  ――あれ……?  思い出そうとしたのに何も映像が浮かんでこなくて、アクセルはぱちぱちと目をしばたたかせた。

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