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第1580話
するとチェイニーは、少し首を傾けてこう答えてきた。
「アクセルの言い分は理解したけど、なんかそれも今更って感じがするね」
「……えっ?」
「アクセルを見ていると、次の死合いでオレと戦うことになったから、思い出したようにオレの情報を収集しているように見えるんだよなぁ。それってつまり、死合いがなかったらオレのことなんて調べようともしなかったってことじゃね? アクセルって、そこまでオレに興味ないの?」
「い、いや、そういうわけじゃ……」
「というかさ、今更『どんな武器使ってるの?』って聞かれるって、それはそれで衝撃的なんですけど。オレはアクセルの死合い全部見てきたのに、アクセルはオレの死合い一度も見て来なかったってことじゃん。なんかショックだなー」
「ご、ごめん……。チェイニーの死合いがいつあるか知らなくて……」
「だから、それが興味ないってことじゃないの? そんな風に言われると余計にショックなんですけど」
「そ、そんなことは……。いや、あの…………すいません」
アクセルは視線を落として謝罪した。
決して興味がなかったわけではないが、何を言っても言い訳にしかならなさそうだったので、余計なことは言わないでおいた。
――まあそうだよな……俺、結構失礼なこと言ってるわ……。
チェイニーがこちらの死合いを全部観戦してくれていたのも驚きだったが、それならなおのこと、アクセルが向こうの死合いを一度も観たことがないことが申し訳なくなってくる。これでは、思い出したように下調べをしていると言われるのも当たり前だ。
「じゃあさ、今日一日オレと一緒に過ごしてみる?」
「え?」
唐突にそんなことを言われ、アクセルは顔を上げた。
チェイニーは苦笑しながらこう言ってきた。
「武器を見せることはできないけど、一緒に過ごせばある程度はオレのことわかってくるんじゃないかと思ってさ。アクセルさえよければ、一緒にあちこち行ってみるのもアリじゃね? なんなら軽く登山するのもいいしさ」
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