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第1609話(フレイン視点)
――しょうがない、そろそろ帰ろう。
フレインは採掘場の出口に向かった。
途中、数体のガーディアンに襲われたので切り伏せて胴体を切断してみたが、光る結晶のようなものは出てこなかった。
はて、結晶を持っているガーディアンとそうでないガーディアンがいるのだろうか。だとしたら動力源ではなさそうだが……何だかよくわからない。
「なんだ、戻ってきたのか」
出口に行ったら、そこでジークとユーベルが採掘した玉鋼を仕分けしていた。
協力していたわけではないはずだが、改めて見てみると随分な量を採ってきている。彼らもそれなりに深いところまで潜っていたみたいだ。さすがというか、何というか。
「おや、フレイン。全然戻ってこないので、変な怪物にやられたのかと思いましたよ」
「そんなわけないでしょ……。きみたちも、結構収穫があったみたいでよかったね」
「で、お前さんは目的の鉱石は見つかったのか? 弟くんのお守り作るんだろ?」
「ああ、うん。鉱石じゃないけど、こんなの見つけてね」
と、フレインはポケットから例の結晶を取り出した。
「これ何だかわかる?」
「……なんだそりゃ? 明らかにただの鉱石じゃないのは確かだが、どこで手に入れたんだ?」
「ガーディアンの胴体を切断したら、たまたまドロップしたんだよね。ドロップしないガーティアンもいたから、結構なレアアイテムなのかと思ったんだけど」
「……何でもいいですが、そんな気色悪いアイテムよく持って帰る気になりますね? わたくしなら捨てて帰りますが」
「でも深いところにいたガーディアンがたまたま持ってたんだよ? 浅いところにいるガーティアンは一度もドロップしなかったんだよ? だったら、深いところでのみ手に入る貴重なものかと思うじゃない」
「だったらせめて、ちゃんと鑑定してもらってからにしろよ? とんでもない呪いのアイテムって可能性もあるんだからな」
「わかってるって。さすがの私も、何も調べないまま弟のお守りにはしないよ」
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