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第1630話

「は、離してくれ! ホントに俺一人でできるから……」 「そんなところで遠慮しないの。お前、もうクタクタなんでしょ? だったらお兄ちゃんに任せておきなさい。中まで全部綺麗にしてあげるから」 「そ、そういうことじゃなく……! ちょっと待っ、兄上ぇぇ……!」  反論も虚しく、アクセルは両腕を背中で拘束されたまま、風呂場に連れ込まれてしまった。  案の定、掻き出されている最中にもめちゃくちゃ感じてしまい、掃除しているにも関わらず正面やらバックやらで計二回も出されてしまった。自分も快感に呑まれて数え切れないほどイってしまい、二重の意味で恥ずかしくなった。  最初はそれでも意識を保っていたが、途中から記憶が途切れ途切れになり、全身が綺麗になった頃にはほとんど記憶が飛んでいた。後から聞いたら途中で気を失ってしまったみたいだが、愛弟をそこまで追い詰める兄も正直どうなのかと思う。 「……ん……」  目が覚めた時には、アクセルは自分のベッドに横たわっていた。  身体はもちろん綺麗になっていたし、ご丁寧に就寝着まで着せられている。窓の外は暗かったので、すっかり夜になってしまったみたいだ。 「おや、起きたのかい?」  兄がワゴンを押しながら寝室に入ってくる。  ワゴンにはハチミツ入りレモン水のピッチャーと、夕食と思しき冷やしざるうどんが乗せられていた。 「どう? ご飯は食べる? 食欲なければ明日にとっておくよ?」 「いや、食べるよ。復活してから何も食べてなかったし」  移動するのも億劫だったので、汚さないように注意しながらベッドの上でうどんを食べた。ひどくやられたせいで腰がズキズキ痛んだが、それでもあえて平気なフリをし続けた。 「ところで、次の死合いはアロイスくん相手なんだって?」 「え……そうなのか? まだそこまで確認してなかった」 「トーナメント表を見たらそうなってたよ。アロイスくんは以前戦ったことあるから、楽勝じゃない?」

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