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第1675話*

 もう快感を貪ることしか考えられず、手錠を外してもらうことさえも頭から吹き飛んでいた。何なら着けっぱなしの方が、ちょっと虐められている感じがして興奮するかもしれない。 「……あ、またイっちゃった? お前、さっきからイきっぱなしじゃない?」 「は、はひ……」 「まあ、それだけ気持ちよくなってるってことだろうからね。お前のエロ顔見られて、お兄ちゃんも嬉しいよ。ホントに何から何まで可愛くて仕方がない……」 「んっ……ふぁ……あっ! あっ!」  また緩く腰を動かされ、びくびく身体が痙攣した。  全身が痺れて膝を立てておくこともできず、べしゃ……とベッドに沈み込んでしまう。 「うっ、うっ……うぅ、ん……ふ」  完全にうつ伏せ状態で尻を犯されたが、普段とは違った角度でイイところに当たり、新鮮な刺激に悶絶した。  上から兄に覆い被さられ、後ろから腰を突き上げられて、だんだん意識が朦朧としてくる。 「はあ……お前の中、今すごいことになってる……。襞がうねうねしてて締め付けも強いし、火傷しそうなくらい熱い……。快感に溶け切ってるのがよくわかるね……」 「だ……って、こんな……んっ! 気持ち、よすぎ……てぇ……」 「うんうん、それでいいんだよ。お前は、ただひたすら気持ちよくなっていればいい。お前が気持ちよくなれば、私も気持ちよくなるからね」 「ふ、ふ……はぁ……あん!」 「一緒に気持ちよくなろう、可愛いアクセル……」 「っ……あ、あああっ……!」  再び頭が真っ白になり、甲高い嬌声が迸った。  自分のものとは思えないほどの甘ったるい喘ぎ声、下肢から漏れ出るいやらしい水音が耳につき、羞恥で一層身体が熱くなってきた。  頭のてっぺんから爪先まで快感に染め上げられ、全身が溶けてなくなってしまいそうだ。 「は、う……兄上……あっ!」  叫んだ途端、不意にすぽんと欲望を引っこ抜かれてしまう。  何かと思ったらカチャ、と手錠を外され、ようやく両腕を自由にしてくれた。

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