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第1732話*
「何とかって……ここでやってもいいってこと? もう我慢できなくなっちゃった?」
こくこく、と首を振る。こんな外で兄を誘うなんてどうかしてると思うが、今は早く楽になることしか考えられなかった。
幸い、ここは人目につきにくい岩陰だし、声を抑えればどうにかなる気がする。誰かに見られてしまう危険性より、このまま生殺しのような状況が数時間続く方が耐えられない。
「もう……しょうがないな」
「っ、んっ……!」
兄はこちらの身体を、より見えづらい岩場の奥に押し込んだ。触れられた途端、何かが弾けそうになってアクセルはキツく唇を噛んだ。
「じゃあ、ちょっとだけ抜いておこうね。本番は家でたっぷりやってあげる」
「は……あっ!」
兄がするりとズボンの隙間から手を入れてくる。
その手の感触がどうにもたまらなくて、勝手に背中がぞくぞく痺れた。
「あ……あふ……」
「ちゃんと声は抑えておくんだよ? お前のエロい声を誰かに聞かれたら大変だからね」
言われて、アクセルは一生懸命両手で口を覆った。
正直、ちゃんと抑えられるか自信がなかったけれど、あからさまな嬌声よりはマシだ。
「ふ、……うっ!」
兄の手が、下着の上から勃起した中心を撫でてくる。
途端、ほぼ反射的にびくんと身体が仰け反り、声にならない悲鳴が上がって視界が真っ白に弾け飛んだ。
「っ――っ!」
立っていられなくなり、兄にもたれかかってしまう。
派手にイってもまだ絶頂感は収まらず、全身を細かく痙攣させながら荒っぽい息を吐き続けた。
「ありゃ、撫でただけでイっちゃった。そんなに飢えてたんだね。そりゃあ我慢もできなくなるわけだ」
「は……はひ……」
「というかお前、より一層エロい顔になってる気がするけど。本当にちゃんと薬抜けてる? 呼び水になっちゃってない?」
「わ……わかんな……んっ」
ぶるぶる震えている弟を余所に、兄はこちらの身体をチェックし始めた。
右腕や脇腹、腹部等の傷の有無を確かめているらしい。
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