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第1836話*

 アクセルが目を見張っていると、兄はくすっと小さく笑い出した。 「まあでも、お前からベッドに入ってきた時点で意思表示はできてるけどね。『一緒に寝たい』ってことは、つまりそういうことをしたいってことだし」 「え!? いや、あの……それは……」 「それとも、そんな気はないのに入って来たの? ただの添い寝だけのつもりだった?」 「っ……」  そんな風に言われ、アクセルはかあっと頬を染めた。  添い寝だけで我慢できるはずがない。それだけだったら、自分からベッドに入ったりしなかった。  もっと触れて欲しいと思ったから、こうして兄の隣にいるのだ。 「…………」  目線を反らしながら首を横に振ったら、また兄が微笑んだ。どこか雄の欲望を感じさせる笑みだった。 「ふふ、ならOKだね」 「あっ……」  兄が上に覆い被さってくる。そのまま何度もキスされつつ、就寝着を脱がされた。  兄の指先が素肌に触れる度に、そこからぞわわっと鳥肌が立って、下肢に熱が集中していく。いろんなことがあった後だからか、いつもより昂るのが早いようだ。 「おや、お前も十分反応してるみたいだね。もうこんなになっちゃってる」 「……あっ!」  下着越しに膨らんだ股間を撫でられ、上から軽く揉まれてしまう。それだけでビクッと身体が痙攣し、先端からわずかに粘液を漏らしてしまった。  開始早々粗相をしてしまったことが恥ずかしく、アクセルは兄の手を掴んで訴えた。 「んっ……んっ! 兄上、そんな……触らないで……」 「触らない方がいいの? つまり後ろだけで気持ちよくなりたいってこと?」 「えっ……!? そ、そういう意味じゃ……」 「まあそうか。お前は後ろだけでイけちゃう子だし。待ちきれないみたいだから、挿れてあげるね」 「っ!」  下着を抜き取られ、両脚を抱え上げられて、膝を大きく割り開かれる。  そして熱い先端を秘蕾に押し当てられ、ぞくぞくっと背筋が痺れた。まだ鈴口すら挿れられていないのに、欲望の気配を感じただけで軽くイきそうになった。

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