ああもう、気持ちよすぎる。何もかも忘れて楽になりたい。兄と一緒にこの快感を貪り尽くしたい。 　もうだめだ、我慢できない……イっちゃう……！ 「く……ふあ……あっ？」 　諦めて快感に委ねようとした時、何故かずるりと兄が腰を引いて行った。 　ちゅぽん、と完全に引き抜かれて、ギチギチに圧迫されていた内部の感覚がなくなってしまう。下腹部は楽になったものの、急にそんなことされたので喪失感がすごかった。 「あ、にうえ……なん、で……？」 「だってお前、後ろだけでイきそうになっちゃってるんだもの。気持ちいいのはわかるけど、一回っていう約束でしょ？　そのために我慢してるんだから、勝手に一人でイこうとしないでよ。せっかくだから一緒にイこう」 「っ……」 「あ、そうそう。私がイくまで我慢できなかったら、明日とか関係なく抱き潰しちゃうからね。わかった？」 「ひッ……、はああぁんっ！」 　またずぶずぶと兄が欲望を埋め込んでくる。 　寂しかった体内に欲しかったものが挿ってきて、一瞬視界が真っ白に染まった。 「っ、っ……」 「おや？　今軽くイっちゃったかな？　これは一回にカウントすべき？」 「イ……て、ません……。ち、ちゃんと、我慢……して、ます……」 「……。……ま、いいけどね。どのみち私が一回出すまでは続けるから、お前はちゃんと我慢してついてくるんだよ？」 「ひぐッ……！」 　ゴリッと奥を抉られ、びくんと大きく身体が跳ねた。 　そのまま何度も奥の方を突かれ、背中を反らして痙攣する。 　が、最奥の直腸をノックされることはなく、すぐその手前を抉られてまたすぐ引かれてしまう。 　最初はたまたまかと思っていたけれど、どうやらわざと焦らしているらしく、肝心なところを刺激してもらえずもどかしさが募っていった。 「あ……兄上、もっと奥に……んあっ！」 「いや、ここでいいの。あまり奥を突きまくると、お前それだけでイっちゃうもんね」 「そ、な……うあっ！」 「今日は焦らして焦らして焦らしまくって、最後にとっておきの一回をプレゼントしてあげる」