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第1931話*
「ぃうッ! ひんッ! あッ……く!」
微妙にズレた場所を刺激され、獣のような呻き声が漏れた。
欲しいところに当たらないせいか中の襞が切なく疼き、自分の意志とは関係なく勝手に腰が揺れてしまう。
――うう、これ……縛られるよりキツい……かも……。
届きそうで届かない、イけそうでイけない、欲しいところに当たらないのが、こんなに辛いものだったとは。
身体は飢えているのに思うような快感にありつけず、煽るだけ煽られて逃げることもできず、ただただ飢餓感が募って頭がおかしくなりそうだった。
こんなことなら、「一回だけ」なんて言わなければよかった……本当に失敗した……。
「あう、う……くぅ……んんッ」
あまりにもどかしくて我慢できなくなり、アクセルは自分から腰を振って好きなところに刺激を当てようとした。
が、そうはさせまいと軽く躱され、また微妙にズレたところを突かれてしまう。こういう時は兄のテクニックの方が何枚も上手だ。
「ひぃ、い……ああもう、兄上ぇ……!」
「うん、いいね……。イきそうなのにあとちょっとのところでイけないお前……焦らされているお前もすっごく色っぽい……。快感に飢えてるのがハッキリわかる……」
「うう、う……ッ! も……いい加減にしてぇ……!」
「……うわっ」
行きすぎた焦らしプレイに耐え切れず、アクセルは腕を振って暴れ回った。
我を忘れて暴れたので兄の顔に当たってしまい、一瞬だけ兄が怯む。
その後すぐに腕を掴まれたが、もどかしい気持ちは解消できず、子供のように駄々をこねて泣きじゃくった。
「うう、うわぁぁん……兄上ぇぇ……!」
「ああもう、そんなに泣かないの。お前が言い出したことでしょう?」
「でももうやだ……! イきたい……兄上お願い、イかせてぇ……!」
「いいの? これで終わりになっちゃうけど」
「いい……っ! 一回じゃなくていい……! いっぱいイかせて、気絶するまで……!」
おそらく素面だったら絶対に言えない台詞だっただろう。
煽られすぎて理性が削られ、意識も朦朧としていたからこんな言葉が出てきたのだ。
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