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第1933話*(アクセル~フレイン視点)

 股間の疼痛は酷かったけれどそれ以上に気持ちよくてたまらず、夢中で兄にしがみついて腰を振った。 「んあっ……ああ、あ……兄上、好き……!」 「うん、私も……」  どくん、と兄が脈打ち、反射的にきゅうんと下腹部が縮こまる。  もう我慢することもなく、アクセルは本能のままに欲望を解き放った。 「う、あっ――!」 「っ……」  声にならない悲鳴を上げ、がくんがくんと大きく身体が跳ねる。  疼いていた腹の中にたっぷりと熱いものを注ぎ込まれ、何とも言えない充足感と幸福を覚える。  ――ああ……やっぱり俺、兄上に愛されている時が一番……。  温かい愛情に沈みながら、アクセルは意識を失った。 ***  ――ありゃ……やっぱり気絶しちゃったね。  最後の一滴まで弟の中に吐き出し、絶頂の余韻に浸っていたのだが、気付いたら弟は半目状態で失神していた。  身体はぶるぶる痙攣していたものの、しどけない格好のまま仰向けに転がっており、どろどろになった股間を隠すこともない。  さんざん我慢してきたから、最後の連続イきに身体がついていけなくなったのだろう。  ――ホント……何から何まで可愛いんだから……。  フレインは一度己を引き抜き、戒めていた弟の紐を解いた。そして何度か軽く扱き、溜まっていたものを全部出してあげた。  失神しながらも弟は数回に分けて熱を吐き出し、その度に心地よさそうな呻き声を漏らしていた。 「……お前も、大概寂しがり屋だよね」  そう呟きつつ、汚れた身体を洗ってあげる。  弟が寝ている間に掃除するのも慣れたものだ。アクセルは一度寝るとなかなか起きないので、多少大雑把なことをしてもおとなしくしていてくれる。その辺は結構助かっていた。 「私はエスパーじゃないから、お前の気持ち全部を汲み取ることはできない。それでもお前が私のこと大好きなのは知ってるよ。ふとしたきっかけで寂しくなっちゃって、一人で悶々しちゃうことも知ってる」  シャワーで弟の身体を流しながら、一方的に語りかけた。  こんな風に素っ裸の弟の世話をしていると、一人で弟を育てていた幼い日々を思い出す。

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