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第1963話※
「別に? 特に目的なんかねぇよ。俺たちはただ、ヴァルキリーに『好きなように暴れていい』って言われたから好きなようにしているだけだ」
「は……?」
「ここでは強者こそが正義なんだろ? 俺たちは死合いで連戦連勝、現在無敗の状態だ。だったら何をしても文句ねぇよな?」
「……!」
「それはそうとヴァルハラって、本当に男ばっかなんだな。こんな環境じゃ溜まってしょうがねぇわ。だから鬱憤晴らしついでに、綺麗どころを集めて性処理させてもらおうと思っただけさ。これぞ強者の権利ってヤツだろ?」
そんなことを言われ、いよいよ全身の血が沸騰してきた。
これだけの被害を出したことももちろんだが、その動機も信じられないほど身勝手だった。ドラコの主張とほぼ同じだった。
こんな奴らにアロイスを燃やされ、チェイニーを瀕死にさせられたのかと思うと、血管がブチ切れそうなくらい腹立たしかった。
「……お前らの理屈はよくわかった。だったら俺も、お前らの理屈に則ってお前らを排除させてもらうだけだ」
「はっ……?」
「タアアァァッ!」
雄叫びを上げ、アクセルは力を解放した。
狂戦士として覚醒しながら小太刀を抜き放って、一番近くにいた魔剣士に斬りかかる。
斬られた狂戦士は避けることもできず、あっけなく首を飛ばされ絶命した。
「ぎゃあぁあぁ!」
驚愕の悲鳴を上げる魔剣士たちを無視し、すぐ隣の魔剣士に襲いかかる。
目にも付かない速さで胴体をスパッと切断し、もう片方の小太刀を振って風の刃を飛ばした。
中堅ランカーが捕らわれていた檻が壊され、さすがに他の魔剣士たちも慌て始めた。
「おい! 何すんだてめぇコラ!」
「ランクの高い戦士は何をしてもいいんだろ? だったらお前らのことを排除しても、何の問題もないよな!?」
「てめっ……!」
「お前らなんて、所詮与えられた魔法で無双しているだけのクズでしかないんだ! ランクも大して高くないくせに、調子に乗るのもいい加減にしろ!」
怒りに任せ、次の魔剣士を始末しようとする。
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