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第1994話*

 またそのまま挿入されるのかなと予想していたのだが、兄が身体をずり下げて股間辺りに顔を埋めてきたので、さすがにぎょっとしてしまう。 「ちょ、兄上!? 何してるんだ!?」 「何って、まずは口と手で慣らそうかなと」 「え!? な、何で今日に限って……! 普段はそんなことしないじゃ……」 「別にいいじゃない。今日はお前を余すことなく味わいたい気分なの」 「や、やだよ……! 口でなんて、兄上が汚れちゃう……!」 「お前はいつも清潔にしてるから大丈夫。さっき風呂にも入ったし」 「でも……」 「というか、口は嫌で挿入はOKってのも変じゃない? やってることはほぼ同じでしょ」 「ぜ、全然違うだろ……!」 「まあいいや。どの道、やることはやるんだし」 「ちょ……あっ!」  結局抵抗できないまま、ぱくりと陰部を頬張られてしまう。  そのまま後ろの孔に指を二本挿れられ、ぞわわっと全身に鳥肌が立った。 「んぅっ……! んっ、んっ……ふ……うぅ」 「ふふ、ぴくぴくして可愛い。もうイっちゃいそうなの?」 「そ、なことは……さすがに、んっ……!」 「そっか。ならちゃんと我慢するんだよ? 私より先にイったらお仕置きね」 「えっ……!? な、何でそんな……」 「だって我慢できるんでしょ? それとも、粗相しないように縛ろうか? いやらしい姿を晒しまくるのもよくないよね?」 「っ……」  そんなことを言われ、アクセルは思わず涙目になった。縛られるのは御免だが、このまま我慢を強要されるのも辛い。  というか、何故兄はこちらの苦手なことばかりしてくるのだろう。普通に挿入して抱いてくれるのでいいのに。 「うう……兄上、なんか今日、意地悪……!」 「そうかな。いつもと同じようにしてるつもりなんだけど」 「ち、違うよ……! 上手く言えないけどいつもより強引だし、なんかイライラしてるというか……うっ」 「イライラ、ね……」  すると兄は一回顔を上げ、ずり上がってこちらに軽くキスしてきた。  そして愛おしそうに髪を撫でながら、こんなことを言い出した。

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