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第2003話*
「あ、兄上……!? これで終わりじゃ……?」
「そのつもりだったけど、気が変わっちゃった。いつも三回以上はやってるし、もう少し付き合えるよね?」
「えっ……!? だ、だめ、俺もう……あッ!」
濡れた後孔に熱いものを押し当てられ、そのままずぶずぶ……と奥まで挿入されてしまう。
挿入の衝撃でまた力が抜け、腹の中に溜まっていたものを漏らしそうになった。
「うぅ、んっ……く……ふぅ、あう……」
「ああ、もう中もぐっちゃぐちゃだ……。お前、そろそろお腹苦しくなってきたんじゃない?」
「わ、わかってる、なら……もう、やめてぇ……」
「それは無理かな。やっぱりお前は、無意識に男を狂わせる……正真正銘の魔性だね」
「ひ、いぃ……! あっ、あっ……あぁん」
ぐちゅぐちゅ、と中を掻き回され、与えられる刺激に悶え続ける。
凄まじい快感に襲われ、抵抗する気力も失い、何もできずにただされるがままになっていた。下腹部の圧迫感は更に増し腹痛も覚えつつあったが、うつ伏せで押さえつけられ、両腕も後ろで握られてしまっては、どうすることもできない。
「はぅ、あっ……! ぅんンン……ッ!」
後ろから角度を変えて最奥を突かれ、ぞわわっと全身に痺れが走る。
あまりの快感に飲み込みきれなかった唾液が溢れ、喘いでいる拍子に気管に入って咳き込んでしまった。
「げほっ、げほっ……! はぁ、はぁ……うぐ……」
「……あ、また締まった。お前、なんで苦しくなると逆に締め付けちゃうのさ。これじゃドMだと思われちゃうよ? いじめられるのが好きなんだと解釈されちゃっていいの?」
「そん……な……。兄上、いじわる……うっ」
いじめられるのが好きだなんてことは、断じてない。これらの反応は全て、兄が相手だから起きてしまうことだ。
自分にとって兄・フレインは特別な存在だから――兄のことが大好きだから、やりたい放題してくれるのが嬉しくて、つい何をされても感じてしまうだけである。
これが仮に全然別の男だったらここまで反応しないし、怒りや嫌悪感を抱くだけで絶対にこうはならない。
――さっきもそう言ったのに……。
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