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第2015話
何故自分なのかという疑問は残るが、とりあえず「誰が」の部分は判明したので少しスッキリした。
アクセルは小さく溜息をついた。
「あのな……かくれんぼしたかったなら、そう書いてくれないとわからないぞ? というか、兄上のフリをしてメモを残さないでくれ」
「だってお兄ちゃん、となりのお兄ちゃんとなかよしだから。お兄ちゃんのメモならきてくれるとおもったの」
「それはそうだけどな……」
「それにお兄ちゃん、となりのお兄ちゃんとおとなのあそびしてるんでしょ? だからわたしもやってみたい。みんながたのしんでるおとなのあそび、わたしもやってみたいの」
「え……いや、それは……」
大人の遊びといったら、やはり……夜にやらかす「アレ」のことだろう。
戦士にとっては「命懸けの死合い」も立派な娯楽になるが、さすがに死合いは小さな女の子が考えるようなものではないはずだ。もちろん酒やタバコ等の嗜好品も違うと思う。
しかし「大人の遊び」をしたいのはいいとして、こちらにそれを要求してくる理由がわからない。
どうしてもそういうことをしたいのなら、付き合ってくれそうな神族に声をかければいいのであって、わざわざ赤の他人 を巻き込む必要はない。何の接点もない戦士 にいきなりちょっかいを出してきたり、本当に意味不明だ。
――何だかいろいろよくわからん……。この子は何がしたいんだ……?
かくれんぼや鬼ごっこ程度なら付き合ってやらんでもなかったが、「大人の遊び」なんてとんでもない。そもそも自分は幼女趣味はないし……ぶっちゃけ、女性の扱いなんてどうすればいいかわからない。
チラリと兄に目をやったら、兄も同様に苦い顔をしていた。どうやら考えていることは同じのようだ。
どうやってやんわり断ろうか考えていたら、先に兄が口を開いた。
「大人の遊びねぇ……? そんなに興味があるなら、私たちの死合いに参加するかい? 血だけじゃなく四肢も吹っ飛んで、最後は首も跳ぶんだよ。これは大人にしかできない立派な娯楽だよ」
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