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第2018話
少し話を聞いただけでもげっそりしてしまう。そんなことをしていたのなら、透ノ国に閉じ込められて当然だ。
ホズも苦々しい顔でこんなことを言ってくる。
「……ヤツは見た目通りの子供だ。子供の純粋さと邪悪さを煮詰めたような性格をしている。そのくせ変な悪知恵は働くから、余計に始末に負えない。遊び相手にお前たちを選んだのも、神々を誘うとまたどこかに閉じ込められると思ったからだろう」
「な、なるほど……」
「まったく……父上も何であんなヤツを放っておくんだか。幽閉するくらいなら、さっさと始末してしまえばいいものを」
なかなか過激なことを言っているが、そこまで迷惑千万な存在なら何かしらの対策は打つべきだとは思う。始末はともかく、再教育は必要だろう。
「あの、メリナは『おとなのあそび』がしたいって言ってたんですけど……あれって結局どういう意味だったんですか? 大人の遊びと言ったら、その……」
「……まあ、きみたちと寝てみたいってことだろうね。どこまで知識があるのかは知らないけど」
「うえぇ……」
「おそらくメリナは、透ノ国に閉じ込められている時に予言の巫女の影響を受けたんだと思う。巫女も巫女でかなり自由奔放だったからね……。『大人の女はこうやって男と遊ぶのよ』なんて、興味だけ植えつけられたのかもしれない」
……ますますげっそりしてきた。そんないかがわしい遊びに誘われるくらいなら、危険な鬼ごっこに誘われた方がまだマシかもしれない。
すると兄・フレインが、こちらを庇うように身を乗り出した。
「当然ですが、うちの弟はダメですよ。この子は私にしか抱かれたことないし、それどころか女性との経験もないですから」
「ちょっ、兄上……!」
「それに、彼女が本気で男と寝たいと思っているのなら、私たちではなく他の戦士の方が適任でしょう。ヴァルハラには性に飢えた戦士 がたくさんいますからね。その中に彼女を放り込んでやれば、かなり過激な『おとなのあそび』ができるはずです」
「あああ兄上、もういいから……!」
聞くに堪えなくて、アクセルは強引に兄を制止した。
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