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第2048話*(リバ注意)

 握ったまま軽く上下させたら、兄はとろけるような表情を浮かべ、ほう……と湿った吐息を漏らした。  その顔が悶えそうなほど色っぽくて、アクセルは反射的に目を反らした。 「兄上……そんな顔するのは反則だ……」 「どういうこと……?」 「……いつもと顔が違いすぎる……」  自分が抱かれる時は強引な雄々しさにうっとりしてしまうのに、抱く側に回った途端、いつもと違う色気に卒倒しそうになる。  同一人物なのに、何故ここまで違うのだろう。こんな顔をされたら、理性が保たない。我を忘れて掻き抱いてしまいそうだ。 「……ふふ」  そう思ったら、兄が意味深に微笑んできた。 「何言ってるの……。お前だって、私に抱かれている時はいつもと全然顔が違うよ?」 「……えっ?」 「いつも言ってるじゃないか。気持ちよくなってるお前はすごく可愛いって。普段の真面目な姿からは想像もできない顔で乱れてるってさ。まさか忘れているわけじゃないよね?」 「そ、それは……」 「こんなエッチなことしてるんだから、普段と表情が違うのは当たり前。相手の違う面を目の当たりにして、それを受け入れて愛することが、セックスの醍醐味じゃないかな」 「……!」 「そんなことより、お前……もうすごいことになっちゃってるね」  お返しとばかりに、兄がこちらの股間を握ってくる。  アクセルのそこは完全に勃起し、赤黒く張りつめて血管が浮き上がっていた。どくんどくんと大きく脈動し、鈴口は濡れて透明な体液で溢れている。 「興奮しすぎて苦しいんでしょう? 遠慮しないで挿れていいよ」 「えっ……!? で、でもまだ準備が……」 「大丈夫。お前のものなら、準備なしでも受け入れられる。シャワーで濡れてるしね、そんな心配いらないよ」 「だ、けど……」 「ねぇ、早くちょうだい……。これ以上私を焦らさないで……」  挑発するようにキスされて、ぞわわっと全身に鳥肌が立った。  血の流れが加速し、頭が真っ白になって冷静な判断が全部吹っ飛んでしまう。

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