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第2110話*(フレイン視点)

 優しく囁きながら腹の奥を突いていると、アクセルの身体からだんだん力が抜けてきた。  大きく暴れるのはやめ、快感に乗っかるように両脚をこちらの腰に絡ませてくる。  無意識の行動だったのかもしれないけど、こうやって気を許し、身を委ねてくる仕草がどうしようもなく愛しかった。  試しに両腕を放して頭を撫でてやったら、こちらに縋りつくかのように腕を背中に回してくる。せっかく両手が自由になったのに、やっぱりリングを外そうとはしないのか。  そんなちぐはぐな振る舞いも、可愛くてしょうがなかった。 「あっ……あんっ! あ、兄上ぇ……」 「もう、お前はホントに……。何もかもが可愛すぎて、私の方がおかしくなりそうだよ……。どこまで愛しても愛し足りない……本当に大好き」 「んっ、く! お……俺、も……兄上が、一番……うっ!」 「うん、知ってる。だから、誰にも邪魔はさせない。お前と私の間には誰も入ってこられないし、誰にも奪うことはできない。これからもずっと一緒だよ。例えヴァルハラが滅んでも、永遠にね……」  そう言って耳朶を食んだところ、アクセルは何度もこくこくと頷いてくれた。  顔を紅潮させてこちらにしがみつき、甘い喘ぎ声を耳元に直接吹きかけてくる。 「ず、っと、一緒だ……。何があっても、あなたの側にいたい……。兄上、大好き……っ」  熱烈な告白を側で聞いていたら、何やら余計に気分が上がって来た。  やや加虐的な気持ちも湧いて来て、フレインは微笑みながら弟を見下ろした。 「ところでお前、まだお腹は余裕がありそうだね?」 「えっ……?」 「いつもは三回で限界になっちゃうけど、今日はもう少し頑張ってみようか」 「は、あ……ちょっと待っ……あっ――!」  この機に結腸を抜いてやったところ、アクセルは声にならない悲鳴を上げてがくんと全身を痙攣させた。そのまましばらく痙攣が止まらず、大きく仰け反ったまま少し泡を噴いている。  この反応、あとちょっと刺激を加えていたら間違いなく失神していただろう。相変わらずよく感じてくれる子だ。

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