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第2245話*

 背中に敷かれ続けていた腕は自分の体重ですっかり痺れており、ほとんど感覚がなくなっていた。時折反射的にびくん、と震えるものの、自発的にはあまり動かせない。  それでも身体の一部が不自由なのは不快なもので、いい加減解いて欲しいと思わずにはいられなかった。 「ありゃ、そういや縛ったままだったね。違和感なかったから、すっかり忘れてたよ」  そんなことを言いつつ、兄がこちらに覆い被さってくる。  仰け反っている顔を掴み、軽くキスして至近距離で妖しく囁いてきた。 「解いてあげてもいいけど、もう暴れない? お兄ちゃんのこと殴らない?」 「ら、ない……」  小刻みにこくこくと頷いたら、兄は小さく微笑みながら頬にもキスを落としてきた。  兄が身体を起こし、刺さったままこちらの身体を横向きにして背中のタオルを解いてくれる。 「は、あ……うぅ……」  ようやく両腕が自由になったものの、すぐには動かせなくてぐったりとベッドに放り出した。  本当は兄に抱きつきたかったのだが、今の状態では揺さぶられてすぐに振り落とされそうだ。  肩で何度も息をして、一生懸命気力を掻き集めて平常心を取り戻そうとしていると、兄が緩やかに口角を上げた。 「やっぱりお前は、どんな姿を晒してても可愛いね。ぐったりしてる姿も、見てるとぞくぞくしちゃう」 「え……?」 「あ、そうだ。せっかく腕が自由になったんだから、たまにはいつもと違う体勢でやってみようか」 「あ、ちょっ……」  いきなりぬぽん、と楔を引き抜かれ、ぽっかり空いた後孔からぶくぶく……と体液が溢れてくる。  中に出されたものが多すぎてそのまま漏らしてしまいそうになり、アクセルは太ももをぶるぶる震わせた。  こんなところで洪水を起こすわけにもいかず、何とか我慢して後孔を閉めていたのだが、 「っ……!?」  力の入らない身体を兄に抱き起こされ、後ろから羽交い絞めにされて下腹部をいやらしく撫でられてしまう。 「あッ……ああ……っ」  その刺激に耐えられず、ごぼぼ……と出されたものを漏らしてしまった。

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