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第2284話*

「そ、それとこれとは、話が違うだろ……!」 「おや、じゃあこれいらないのかい?」  ひょいと兄が身体を離し、擦り付けるのを止めてしまう。  少しホッとしたものの、刺激がなくなるとそれはそれで物足りなくなってしまい、アクセルはごくりと喉を鳴らした。 「うう……」 「ほら、言ってくれないとずっとこのままだよ? お前だって辛いでしょ?」 「わ、わかってるなら、こんなこと……」 「だって私が聞きたいから。お前のおねだり、たまには聞かせて欲しいな」 「な……」 「まあ、どうしても嫌だっていうなら逆に頭がおかしくなるくらい激しく抱き潰すけど、それでもいい?」 「っ……!?」  とんでもない二択を突きつけられ、アクセルは息を呑んだ。  ――いいわけないだろ、そんなの……!  欲求を口に出すのも嫌だし、抱き潰されるのも困る。  というか、復活した後の閨事なんだから、もっとこう……甘く優しいものにして欲しいのだが。何故そういう変態プレイに走ってしまうのだろう。 「あ、兄上……」 「じゃあ、今から三つ数える間にどうして欲しいか言ってね? 言わなかったら、私の好きにさせてもらうよ」 「えっ……!?」 「いーち……にーぃ……」  早速カウントダウンが始まってしまって、アクセルは動揺した。  もう迷っている時間はない。兄のいいようにされるのはシャクだが、この状況ではロクな抵抗もできない。ここは何でもいいから口にするしかないだろう。 「あ、兄上、あの……」 「さーん……はい、時間切れ。抱き潰しコースで決定ね」 「はあっ……!?」  ウキウキとこちらの脚を抱え直してくる兄。  いくら何でもこんなの自分勝手すぎると思い、アクセルはやや怒りながら抗議した。 「ちょっと待ってくれ! こんなやり方、さすがに……んああっ!」  後孔に熱くて硬いものを押し当てられ、そのままずぶぶぶ……と最奥まで貫かれてしまう。  凄まじい衝撃に声が抑えられなくなり、身体も大きく跳ねた。  危うく挿入と同時にイきそうになったが、一生懸命唇を噛んで耐えてみせる。こんなところでイかされてたまるか。

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