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第14話

俺はおそるおそる携帯電話を耳に当てると、先程よりも更に心臓が飛び出るのでは無いかと思うほどドキドキと鼓動の音がうるさい。 電話の向こうにまで鼓動が聞こえるのではないかと思うほどだが、母親の声が聞こえてきて心臓が縮み上がる。 「も、もしもし?」 『優希?お父さんの言うことをちゃんと聞いていい子にしてる?』 「だいっ!大丈夫だ…よ」 『あら?電波が悪いのかしら?』 「そ…そう…みたい…」 なんとか変な声が出るのを押さえたいのに、下から突き上げられ乳首をぎゅっと押し潰されてしまうとどうしても吐息が漏れる。 俺の異変に母さんが不審そうにしているが、俺はなんとか相づちを打つので精一杯だった。 いつもだったら小さい子供じゃないんだから“いい子にしてる”はおかしいだろなんて言ってやりたいところだったが、今はそんな余裕もない。 「んぐっ!」 政行さんが面白がってぐんっと下から突き上げてきた衝撃に目の前に火花が散る。 背中が大きく仰け反り、携帯電話を取り落としそうになったところで電話を取り上げられてしまった。 今度は政行さんに乳首をぎゅっと更に下に引き伸ばされ、痛みに太股が震える。 「実はさっきまで遊び疲れて寝てたんだよ。なっ」 「う…うん」 「寝てたのが恥ずかしかったみたいなんだよ」 下半身からぐぷぐぷと濡れた音がしているのが電話越しに聞こえてしまうんじゃないかとまたドキドキと心臓が痛い位に鼓動していた。 しかし、今度は胸の上に這わされている縄を政行さんが指をかけて引っ張ると、背中に縄が食い込む。 そんな些細な事にもまたドキドキと胸が高鳴るが、腰の動きは止まらないので母さんに聞かれるんじゃないかと気が気ではない。 「明後日帰るから、君もゆっくりしてればいいよ。あぁ。優希もいいこにしてるさ。ほら、優希も…」 「か、母さん…」 『もう!お休みだからってお父さんに迷惑かけちゃだめよ?』 「うん…ひぅっ。や、とうさんやめて…」 また耳に携帯電話を当てられ、政行さんがニヤニヤと笑いながらぱくりと乳首を口に含み、咥内で乳首をコロコロと舌で転がす。 その刺激に腹の中のペニスをぎゅっと締め付けてしまって声が漏れた。 「ふふふ。優希をくすぐってたんだ」 『お父さんと遊んでたのね。本当に仲良くなったわねぇ』 「うん。とっても仲良く…なったんだっ!」 政行さんが横からフォローをしてくれるが、母さんの“仲良く”という言葉が引き金となり俺は政行さんの首に手を回して挑発するようにだらりと舌を垂らして見せる。 母さんの声を聴きながら、この人を自分の物にしているという優越感が大きくなって政行さんにキスして欲しくて堪らなくなったのだ。 『明日も遊びに行くんでしょ?帰ってきたらちゃんと宿題もしなさいね。それより羽目を外して怪我しないように、お父さんの言うことちゃんと聞くのよ?』 「んん。分かって…るぅ。じゃあね!」 「俺達もそろそろ寝るよ。じゃあ…おやすみ」 政行さんが電話を切ったところで、だらりと舌を垂らしていた俺にキスしてくれた。 政行さんの唾液を身体に取り込もうと懸命に舌を相手の舌に擦り付ける。 咥内に溢れる唾液をこくんと飲み込むと、ドスンと腹に衝撃が走った。 その衝撃に目の前に何度目か分からない火花がパチパチと散る。 そんな俺が逃げられない様に政行さんに抱き締められたかと思うと腹の中で政行さんのペニスが震えている。 「んはぁっ!」 「あっちも今頃よろしくやってるだろうに、よく息子を心配したふりして電話なんてしてこれたよな。まぁ。アリバイ作りだろうけどな。それなのに、お前も途中から母親に声聞かれて感じてただろ?親子揃って淫乱だな」 「ちが…ちがぅ」 「なら、この乳首と俺のチンポに吸い付くこのドスケベアナはなんだ?しかも勝手に甘イキしただろ?羽目を外さないようにじゃなくて、男にチンポハメられ喜んでるんだもんな?」 俺がゆるゆると首を振ると、政行さんの両手の人差し指で乳首を持ち上げられた。 ぷっくりと腫れて触られる事を期待しているのが一目瞭然の乳首と、腰をまた小刻みに揺らされ腹の中の政行さんの形がはっきり分かった。 その事に気が付いて俺はぐっと今度は手をつきだす。 政行さんに流されてしまったが、物理的に距離を置いて冷静になろうとした。 しかし、そんな事は許される筈もなくくるりと身体を反転させられ後ろから抱き締められる形になりペニスを握られゆるゆると擦られてしまう。 「なんだよ。折角乳首を育ててやってるのに、かわいいチンポからも汁溢れさせてんのか?」 「そんなこと頼んでないし、げひっ…んんんっ」 「ほら下品だろうがなんだろうが、抵抗してても結局は乳首プルプルされながらメスアナにチンポをずっぽりハメられながら前触られると気持ちいいんだろ?」 「ひっ、あっあっ」 脇の下から腕を回され乳首を人差し指でピンピンと先程みたいに弄くりまわされた。 また腰を揺すられペニスを触られて身体がどんどん追い込まれていくのに、その刺激が急にピタリと止んだ。 「えぁ?」 「盛り上がっているところ悪いけど、さっきからギャラリーが居るの気が付いてるか?」 「ギャラ…り?」 すっと政行さんが指差す方をゆっくり見ると、別に何も無い。 そこには政行さんに水族館で買って貰ったラッコのぬいぐるみが袋から取り出されてぽつんとあるだけだった。 俺が意味が分からずに居ると、首元でカチャカチャと金具を外す音がした。 そう言えば首輪をさせられていたんだったとベットに落ちた首輪を見て思う。 「なんだ。お気に入りのラッコに見られても平気なのか?」 「なに言って…」 「ほら、かわいいって言ってたラッコに俺のチンポをずっぽり咥えてるのじっくり見られてるぞ?」 膝の下に手を入れられ、ぐいっと足を大きく開かされてしまう。 ぬいぐるみだと分かっているのに、政行さんに言われたせいなのか黒い瞳に見られていると意識してしまうと急に羞恥心がむくむくと顔を出してくる。 孔が勝手にひくんひくんと震え出し俺のペニスの先端からはとぷとぷと透明な液体が溢れてくる。 「折角だから、もっと優希が中出しされて気持ちよくなってるのも見て貰おうな?」 「ひっ!やっ…あぁ!」 ベットに押し倒され、政行さんが後ろから覆い被さってきて顎を掴まれ顔はぬいぐるみの方を向かされる。 パンッパンと腰を打ち付けられ、ぬいぐるみに見られていると思うと身体が勝手に政行さんのペニスをぎゅっと締め付けるが、それを無視する様に強く腰を打ち付けられた。 「昨日よりぎゅうぎゅう締め付けて、ラッコに見られるのがそんなに気持ちいいか?」 「ちが…ちがうっ!」 一際深くペニスを挿入されついでとばかりに乳首も力一杯に引き伸ばされた。 そして首を噛まれながら中出しされ、俺もそれに絶頂をむかえる。 ずるりとペニスが抜かれると、腹の中からコポコポと音をたてて精液が逆流してくるのを朝の様に玩具で塞き止められた。 「今日見たやつみたいに、早く赤ん坊を腹に乗せられるといいな?」 「あかちゃん?」 「あぁ。早く孕みたいだろ?」 「う…うん」 「なら赤ん坊の為に飯でも食うか」 唐突だなと思ったが、抱き上げられ運ばれた先にはテーブルの上に黒塗りの箱が置いてあった。 今晩のメニューを詰めて貰ったと言うのは本当だったようだ。 政行さんの膝の上に座らさせられた状態で、箱の蓋を開けてくれた。 中には昨日と違うメニューが入っており、食欲なんて無かった筈なのに美味しそうな料理を目にすると一気にお腹が減っていた事に気が付く。 「ほら。食べさせてやるよ…」 箱の前に置いてあった箸を持った政行さんは、何が食べたいのかと聞いてきた。 取り敢えず目についた物から指をさすと、なんと料理を口許まで運んでくれたのだ。 驚いて食べるのを躊躇したが、意を決してぱくりと口に含むとやはり高級なホテルなだけあってとても美味しい。 政行さんも俺が次々指差す物を嫌な顔もせず口許に運んでくれる。 「落ち着いたか?」 「うん。お腹いっぱいになった」 最後のデザートであろうフルーツを食べたところで、俺は大きく息を吐いた。 政行さんも先程の行為が嘘の様に優しく頬を撫でたり、頭を撫でてくれる。 背中に政行さんの体温を感じて安心感でほぅっと息を吐く。 しばらく頭を撫でられていると、ふわっとまたしても抱き上げられた。 「腹が膨れたなら、ベットに戻ってまったりするぞ」 「え?もうし、しないの?」 ベッドに下ろされると、先程俺達を見ていたラッコのぬいぐるみを胸にぎゅっと押し付けられた。 俺の後ろに寝っ転がる政行に驚いて続きをしないのかと聞いてしまったが、当の政行さんはニヤニヤするだけで特に何もしてこない。 俺はつい期待してしまったのが恥ずかしくてぬいぐるみの頭に顔を埋める。 しかし、また頭を撫でられるとまた目蓋が重くなってくるが謎の対抗心が芽生え目を擦ったりしてなんとか睡魔に抵抗をしてみた。 「期待してるところ悪いけど、今日はこれで一旦終わりだ」 「期待なんて…ふぁ。してないし!」 強がってはみたものの、欠伸がついつい出てしまう。 しかし、優しく政行さんに腹を撫でられながら腕の中のぬいぐるみのふわふわとした手触りについに睡魔との戦いに限界がくる。 「起きたら、またたっぷりとチンポ堪能させてやるからな?上でも下でも好きなところでしゃぶらせてやるよ」 意識が薄れていくなか期待すればいいのか、不吉なのか何とも言えない言葉が聞こえたがもう睡魔には抗えなかった。 ふっと意識が途絶える寸前に、この人本当に下品だし会社で重要なポストについてるとか嘘なんじゃないだろうかと変な考えに至るがそれもすぐに視界と一緒にぼやけてくる。 また首筋に痛みを感じたが、その痛みはすぐに脳内で幸せな気持ちに変わった。 幸せな気分のまま、俺は夢の国の扉を開いたのだった。

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