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第18話

政行さんの手が尻に触れた瞬間後ろを見ていなかったせいで腰が跳ねた。 そんな俺の反応に政行さんの手が離れていってしまう。 後ろからゴソゴソという何かを探しているような音がするので不思議に思って後ろを振り返った。 「なに探してるの?」 「優希が喜ぶ物かな」 「俺が…喜ぶ…もの?」 俺は完全に尻から手を離して政行さんの方を見る。 やっと探していたものが見つかったのかこちらに戻ってきてソファーの背もたれを跨いで座面に乗り上げた。 それをぼんやり見ていると政行さんが俺の目の前に来る。 「うぁっ!くすぐったい…」 「我慢我慢!」 政行さんの手にはサインペンが握られていて、キャップを外したかと思っている間に胸にペン先が当てられて肌の上を滑る。 ペン先が肌の上を滑っていくのがこそがしくてクスクスと笑い声が出てしまう。 すっかり高まった気分は四散してしまった。 今度はくるりと後ろを向かさせられ尻の上や太股の内側などにペン先が滑る。 「できたぞ」 「え?なに…これ」 政行さんの言葉に俺は自分の胸を見下ろして絶句する。 冷静に考えればペンが肌の上を滑ったと言うことは何かを書かれたということだ。 乳首を囲む様に何やら模様が書いてある様だが、流石に真上からでは何が書いてあるのか分からない。 「分かりやすい様に写真に撮ってやるよ」 「え!いらないよ…」 「遠慮するなって!」 政行さんがスマホを取り出して他方向から写真を撮る。 カシャッというシャッター音にまた羞恥心が沸き上がって下半身に熱が溜まってくる。 当然政行さんが動くのではなく、俺が指示されて政行さんの前でくるくると回るのだ。 「ほらポーズでもとってみせろ」 「ポーズって…」 「んー。まずは…そうだな。手で目元隠してみるか?」 目的が変わってきている気もしたが、とりあえず指示通り掌で目元を隠したり口を大きく開いてみせたりした。 いい加減政行さんも満足したのか、もういいぞと声がかかる。 風呂に入る筈だったのになと思わないでも無かったが、政行さんが俺の腕を掴んで歩き始めたので黙っておいた。 「どうした?」 「え…風呂に入るって…」 「気が変わった」 腕を掴まれたまま来た場所は、母さんと政行さんの寝室だった。 当然両親の寝室になんて用事がない限り来ることなんてないので、何故連れて来られたのかが分からない。 一応両方同じシーツが敷かれているようではあるが、布団のカバーがブルー系とピンク系に分かれていた。 多分ピンク系の布団カバーの方が母さんのベッドなんだろうなとぼんやり思っていたらそのベッドへ押し倒される。 政行さんも俺の横に寝転んできてぎゅっと正面から抱き締められた。 「んっ…んぁっ」 「嬉しいか?」 キスされて舌を絡められる。 嬉しいかと聞かれれば俺は頷くしかできない。 俺を抱き締めたまま身体を起こした政行さんに今度は背中を預けるかたちになる。 膝の上に座らさせられながら政行さんがスラックスのポケットからスマホを取り出して俺に画面を見せてきた。 先程撮った写真をスワイプしながら見せられる。 胸には乳輪を囲む様に模様が描かれていて、背中の方にはお尻や太股には下品な言葉が書かれていた。 しかもポーズを取って撮った写真は首輪が際だってしまっている。 「どうだ?スケベなお前にぴったりなラクガキだろ?」 「そんなこと…」 「ない筈ないだろ?なんだよこの乳首?」 「ひっ!」 画像がスワイプされる度にドキドキと胸が高鳴ってしまう。 政行さんがニヤニヤしているのが口調で分かる。 俺は否定しようとしたら、政行さんに乳首をぎゅっと指で強く押し潰された。 痛みに声をあげると、その痛みはすぐに引いていって今度は指の腹で乳頭を優しく撫でられる。 ゆるい刺激に乳首がじんじんと波打つように感じた。 「乳首こんなにコリコリにして興奮してるんだろ?」 「あっ…あっ!」 「下も乳首摘まんだだけでグズグスにして。まだヒートも来てない未熟な身体の癖に、分岐もちゃんとできてるしな?」 「ぶん…き?」 政行さんはスマホを脇に置いて俺の乳首を引っ張りながら孔に指を埋める。 指を動かされるとぐちゅんぐちゅんと水音がしはじめた。 「一次性の女性は全て子宮を持っているんだが、男性にも子宮は存在する。それが二次性Ωだ。Ω男性の子宮の形状には睾丸の下に女性器ができたり、睾丸はなく陰核つまりクリトリスの部分がペニスになっているものなど様々な形状が存在している」 「んっ。ふぅ…ひっ!」 「そして、直腸に分岐して子宮ができているケースがあり、その場合排泄物が子宮に侵入しない様に弁がついていてこれがここだな」 「ひぐっ!だめ…だめっ!!」 政行さんの話しなど聞いていられなくて、政行さんの指で胎内を押されて足がピンっとのびた。 そのままそこを刺激されるとぷしゅぷしゅっとペニスから液体が飛び出す。 しかしそれくらいではやめてくれる気は無いようで孔を弄られながら話が続く。 「分岐型はαやβ男性にも存在はしているが、あまりその存在を認識している人は少ないな。それに女性にはペニスが存在している場合もあるのでお前も女性だからって油断するなよ?」 「や…指っ!指とめっ」 政行さんは話しながら俺に女性でも注意しろとは言うが、その間指を止めてくれないので話の内容なんて頭には入ってこない。 身体から力が抜けて政行さんに更にもたれ掛かる。 はふはふと息があがるが腹の中の圧迫感に下に目をやる。 政行さんが孔に指を差し込み大きく左右に開く。 それを脇に置いていたスマホを取り上げてシャッターを押している。 シャッターの音が鳴る度に孔の縁がヒクンヒクンと震えた。 「どうだ?充血してるのに、分泌物でぬるぬるになってる自分のを見せられて興奮するだろ?」 「げ、下品!」 「そうだよなぁ。足を大きく開いた格好で、身体にラクガキされて、孔をひくつかせてるのは下品だよなぁ?」 「ちがう…ちがう…政行さんが全部したんだもん!」 「何が違うんだ?今から自分の母親のベッドで抱かれるのに、期待して前も乳首も膨らませてるんだろ?もっと厭らしく誘ってもいいんだぞ?」 政行さんに今撮ったばかりの画像を見せられながらペニスを撫でられた。 乳首も政行さんが言った通りに腫れてぷっくりと主張をしている。 これから抱かれると言われれば身体は期待で揺れてしまって、背中に当たっている熱い物に期待が膨らむ。 厭らしく誘ってみろと言われても先程と同じ事をするしか思い浮かばなかったので、ベッドから降りてベッドの際に立った。 尻の肉に手をかけて左右に割り開く。 ワンパターンだと言われてもしまっても、今の俺にはこれくらいしか思い浮かばない。 「どうした?」 「ここに欲しいってさっきから言ってるのに…」 「そうだったな。でも、昨日も散々したし今も指で満足したんじゃないのか?」 精一杯の誘い文句のつもりだったが、政行さんは面白そうにニヤニヤと笑う。 政行さんの言葉にイラッとするが、俺は無言で政行さんの方に向き直り肩に手を置いて体重をかける。 抵抗もされなかったので、政行さんの身体がベッドに倒れた。 俺は腹に乗り上げてニヤリと笑ってやる。 「自分でするからいいよ」 「へぇ?優希もすっかり誘える様になったんだな」 「う、うるさい!」 「じゃあ俺は今日はマグロでいればいいんだな」 政行さんの言葉に俺は益々イラッとしてパジャマのズボンと下着を奪い取ろうと後ろ手に手を伸ばすが上手くいかない。 仕方がないので身体の向きを変えて政行さんの腹に座る。 スラックスを下着ごと脱がそうと少し腰を浮かせて前傾姿勢になると、孔に指が差し込まれた。 驚いて動きを止めて政行さんを振り返るとニヤニヤと笑っている。 「マグロでいるんじゃなかったの?」 「種付け大歓迎って書いてあるからな」 「政行さんが書いたんだよ!」 俺の尻を撫でる政行さんは尻の上に書かれた文字を読んで笑う。 そもそもその文字を書いたのは政行さんなのだから、当然なのだが指を折り曲げられると孔からぶちゅっぶちゅっと音が鳴った。 すぐに身体から力が抜けて身体を預けるかたちになる。 「せっかく下を弄ってやってるんだから、その間に大好きなチンポ舐めたらどうだ?」 「そんなこと…ひぃっ!」 政行さんの指がまた激しくなって下半身から引っ切り無しに水音があがり、頬にペニスが当たる。 口を大きく開けて先走りを舐めたところで、身体が勝手に絶頂を迎えて政行さんの指を力一杯締め付けてしまう。 しかし、俺は目の前に火花が散っているがぎゅっと目を閉じて夢中で頭を上下させてペニスを舐めた。 括れに舌を這わせ、亀頭から出るカウパーを啜る。 必死な俺にはお構いなしに俺の孔を弄ぶ指に身体は翻弄されてしまう。 遂に足に力が入らず政行さんの上に座り込んだら、頭をぐっと押されて喉の奥にペニスが当たる。 嘔吐反射が起こるが頭を押さえられているので目をつぶっているのにぶわっと涙が溢れた。 「おえっ…げほっげほっ」 「吐き出すなよ」 「んぐっ」 喉の奥に熱いものがぶちまけられたので噎せる。 喉奥からペニスを引き抜かれたせいで胃からあがって来るもを政行さんの手が塞き止めた。 当然ごくりと飲み込むしかないが、冷や汗が出る。 「えらい。えらい」 「きちく」 「何だよ優希は痛い方が好きだろ?」 「好き…じゃない!優しくして欲しいもん。ひっ!」 政行さんに手を離されて流石にじろりと後ろを振り返った。 文句でも言ってやろうと思っていたのに、孔にペニスを押し当てられ問答無用で挿入される。 下から小刻みに揺すられて、ついでと言わんばかりに尻を叩かれた。 揺さぶられながら一定の間隔で尻も叩かれ身体は何度目か分からない絶頂を迎える。

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