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第21話

夢叶side 「ねぇ…夢叶」 「はい…」 「ねぇ…俺ね本当に麻桜のこと大好きだった…」 「はい…」 「わかってたのにね…いつかこの日が来ること…」 ポロポロと流れる涙を拭うこと無くポツリポツリと話す希叶さん 「麻桜は救えるかな?この世界を…」 ここで頷けば希叶さんは役割を終え消滅してしまう…ねぇ?希叶さん…気付いていましたか?俺の想い… 「夢叶?」 「希叶さん…逝かないでよ…俺を置いてかない で。愛してるんです…貴方のこと…」 「ふふ…夢叶もかぁ…いいなぁ…」 「違います…音夢さんの方ではない貴方が好きなんです」 「ありがとう…夢叶…でも…俺は存在しないんだよ。だからマヤカシだよ…その想いは…」 「いいえ。違いません…俺は…」 希叶さんが弱々しく俺の頬に触れそっと柔らかく口付けた 「お土産ね。嬉しかったから…俺もう…いかな…く…ちゃ…」 少しずつ霞んでいく希叶さんの体を精一杯抱き締め何度も何度も唇を食んだ…最初で最後のキスは涙の味がして… 「希叶さん…!!あぁぁぁぁぁ…!」 消えていった…。

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