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第23話

麻桜side 「麻桜…時が来たようだ…あれからどのくらいたったろうか?…」 「二人で封印したのに…どうして…音夢だけが?音夢だけがこうなった?…俺は?何のために…一緒に…」 「麻桜…わかっているのだろ?二人で魔王を封印した時から…あの時お前ではなく音夢の心の方に魔王は寄り添ったのだ…だから次期魔王は音夢となりそれを救うのはお前なのだと…それがお前たちに与えられた運命なのだと… これまで生まれ出でてきた者よりお前たちの力は強い…おそらく過去最高の力を持っている」 「だったら呪いを解くチャンスでしょ?俺と音夢は愛し合っているのだから…なのに何故俺と音夢を引き離したの?…」 「だからこそ天使の呪いがここにきて大きく影響を及ぼしたのだろう。音夢を分裂させるというこの影響が…大きな試練を与えてもお前たちが愛し合うのか。試練を越えることができるのかと」 「そんな…」 「だから音夢の精神は分裂し音夢は先に人間界へ降りた。後はお前が迎えるその日がいつ来るのか… この子には名を与える。お前たちの希望が叶うように…そして天使の希望が叶うように。希叶と名付ける。お前にはその試練を越えるため音夢の記憶を全て希叶との記憶に塗り替える。希叶は元から音夢だから記憶が混在することはない」 「…」 「それがお前にも音夢…いや…希叶にも一番負担の少ない方法なのだ…そしてこの記憶の操作は夢世界住人の全てに施す…目を閉じなさい…麻桜」

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