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【3】

「あー、たしかにそう言われると服とか下着が足りなかった気が」 いきさつと経緯を話した。 しばらく悩んでいたが心あたりはやはりあったようだ。 しかしずっとニコニコしてるしのんびり喋るから、鱈師さんが思い出す頃には一触即発険悪ムードな針井も混入も落ち着いていた。 「でもこの前ゴミとかいらないものまとめてテキトーにすてたからな、気づかず捨てたんだと思うよ?」 「でも鱈師さん…!」 「混入君」 普段は大人しすぎるくらいなのに やけに今日は食いついてくる混入。 その混入の口に鱈師さんは人差し指をあてて制した。 「そんなことをする人はもう矢追荘には居ない、だろ?」 「……」 「ほら」 そのまま当てた手を肩に持っていき、口を曲げて入る混入を針井の方に向かせた。 しばらく視線を彷徨わせていたが、 「……ごめん……」 「お、おぅ…」 2人が頭を下げあったことで朝の騒動はおさまった。 その後は各々の用事があったり大学だったりと動き出し、談話室には俺と鱈師さんが残った。 「あざっす鱈師さん」 「いいさ」 「あの…」 「うん?」 「本当に大丈夫なんですか?」 「うん。ごめんね」 じゃあ、といって鱈師さんはクシャミしながら談話室をでた。 忘れてたけど鱈師さんパンイチのまま だった。他の奴らがなんもリアクションしないから普通に受け入れていた。 まあ、パンイチの話は置いといて。 鱈師さんは大丈夫と言ってたが、 話の内容が内容なので、「うーんそっか!わかった!」と納得して終わらせられる話じゃない。 昨日もストーカー被害が多発しているという話がでてきたばかりだ。 そう、部屋貸して使った分のお金を回収するだけが大家の仕事ではない。 住人の安全面を守るのも仕事だ。 痛い出費だが…安全のためだ。防犯カメラを設置しよう! 「って言うわけなんだがいいカメラ知ってるか?」 「………何で、ふ、普通に大学来てるんですか…」 「お前機械云々詳しいだろ?」 「…い、いや、あ、あのだから…」 「違ったか?」 「…あ、あ、…まぁ、そう………ですけど」 ザッとサイトを見ても種類が多すぎて何がいいかわからなかった。 せっかく買うのだ失敗したくない。 失敗したくない買い物は知ってるやつに聞くのが一番早い。 というわけで混入が通ってる大学まで 来た。ちなみに連絡などはとってないがデカイのですぐ見つかった。 「お前午後から授業ある?」 「え、あ、な、無い…あ、いえ、あります絶対あります」 「めんどくせえって顔したな今お前 絶対離さんぞ」 「めっちゃグイグイ来る………」

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