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1-18 あなたと俺の齟齬

どれぐらいそうしていたかは分からないが、 泣き疲れて、ようやく床から這い上がってベッドの上へと移動した。 消えて無くなりたいと思いながらもベッドの上で膝を抱えて今後のことを考えて 死ぬほど泣いたのに、また泣きそうになったりした。 ヨコさんの好きな人ってどんな人なのかな、 会社の人かな それとも自分の預かりしれない場所で築いている関係の中の人間なのかも。 いずれにしてもきっと凄く可愛くて綺麗で優しくて巨乳で、料理も上手とかで、 こんな性格も生活も破綻しているようなおじさんの自分とは正反対なんだろうな、 と勝手に想像してまた虚しくなる。 でも確かに自分と正反対の人間が彼には素晴らしく相応しくて そんなのはこの世の摂理ではないか、と思う。 そりゃ最近してなくて当然だよ、と妙に納得しながらもナナメはため息のように息を吐き出した。 「……しっかりしなきゃ…」 彼がいつ家を出て行ってもいいように、その時は笑って送り出さなきゃ。 だってあんなにボロボロに人に傷付けられていた彼が、 一歩を踏み出せているのはめでたいことなんだから。 喜んであげなきゃ、いけないのに。 両手で顔を覆って溢れてくる涙を止めようと努力した。

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