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1-21 あなたと俺の齟齬

胸から横腹へと彼のキスが移動していき、衣服を下着ごと剥ぎ取られ太腿にも口付けされた。 浅ましくも彼に触られただけで熱を集めた中心を晒され、 ナナメはいよいよ居た堪れなくなって彼の頭に触れた。 「ヨコ、さん…待って…だめです…」 「何がダメ?」 「だって、だって…好きな人、いるのに…」 その言葉を紡ぐだけでまた涙が溢れてしまうが、やはり止めるべきなのだろう。 今までだってこんなことはあったが、それはセフレとしてだし 彼に好きな人がいるのであれば話は変わってくるのだ。 「うん。だから今触ってる」 ヨコはそう言いながらナナメの中心に触れ、迷う事なく口付けた。 「え…、あ、」 身の程知らずにも熱を集めた自身を、彼の舌に舐め上げられ、やがて口腔に飲み込まれていくと 思わず声が溢れて、ナナメは片手で口を塞いだ。 だめ、だめ、と力なく掌の中で呟きながら音を立てて吸い付かれると勝手に腰が揺れてしまって。 片足を立てさせられ、足の間の蕾へと彼の指が侵入を企て始める。 「ァ…っ、……ッ」 中心を愛撫されながら、体内に侵入されると もっと欲しくてたまらなくなって。 ナナメは必死に自分の掌に噛み付きながら、熱に浮かされて妙な事を口走ってしまいそうなのを抑え込んでいた。 「なんで声抑えるんだよ」 足の間で彼は不満そうに呟いている。 いつのまにか増やされた指が、ぐちゃぐちゃと音を立てながら体内を抉っていて その指を締め付けてしまいながらも、ナナメは顔を逸らした。 「…っ、」 「ナナメ、嫌だったら本気で抵抗しろ?」 「……え、?」 ヨコはそう言い残すと、また再びナナメの自身を口に含んだ。 体内のポイントを刺激され、中心を扱かれながら舐め溶かされて ナナメは火が出そうなほど顔が熱くなって、 見ない方が絶対に良いのに、思わず彼のその姿を追ってしまうと 案の定あっという間に絶頂が襲ってきた。 「ッ、だめ、離…し、っ…あ…!」 抵抗する間もなくナナメは達してしまい、一瞬頭が真っ白になって 彼を見下ろすと、ヨコはいつものように無表情に唇を舐めていて その姿を見るとじわぁっと涙が溢れてしまう。 「俺は今暴走しかけてるから、止めるなら今だぞ」 そう言いながらヨコは自らの服を脱ぎ捨てていて、 その素晴らしい肉体にまた頭に血が昇っていく。 ナナメはそんな自分に恐怖すら覚えながら、ベッドの上で逃げるように後ずさった。

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