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1-47 ファーストタイムデートデート

「あれ、ナナメさんじゃん。 何してんのこんなとこで」 不意に声をかけられて振り返ると、 ギターケースを背負った青年がこちらへ歩いてきていた。 パーマを当てられた金髪に近い髪の毛と黒づくめのファッションは 長閑な住宅街には異様だったが 彼は愛想のいい人懐っこい笑顔を向けてくる。 「左さん、どうも」 ナナメはペコリと頭を下げて挨拶をする。 彼は近所に住む青年でここへ越してきたばかりの頃から仲良くしてもらっている。 ヨコと出逢うキッカケとなった共通の知人というのも彼のことであり ヨコとは中学校からの同級生なんだとか。 「実は...お出かけなんです…ヨコさんと…」 「ふーん…」 左は頷きながらも、自分で言っておきながら恥ずかしくて顔を赤らめているナナメに 段々と眉根を寄せる。 「……もしかしてデートってやつだったりする?」 「あ…はは、そう…かも…?」 「エッ本当に!?あの冷徹鬼番長と!?」 左は大袈裟に驚きながら、やるなぁ、と褒めてくれる。 「なんかでも…いいのかなって感じで…」 自分よりも付き合いの長い彼は、 ヨコが急に変なおっさんの家に転がり込んだことをどう思っているのだろうか。 とはいえなんとなく彼は察してくれているらしく、深くは追求されたことはないのだが。 「いいのかなって…むしろヨコなんかでいいの?って感じなんだけど」 「そんな、俺なんかじゃ全然…本当は夢なのかもって思ってるし…」 「アレをそんな風に言えるのナナメさんだけだと思うよ…マジで」 左は複雑そうに笑っていて、 ナナメはどういう意味かわからず彼の顔をじっと見つめた。 「あーでもなんかちょっと安心したかも。 ヨコもちゃんと人を愛せるようになったか」 「愛、って…そんなまさか…」 「いやいやマジで僕ヨコのこと心配だったんだからね? あんな野獣みたいなの…てかマジで美女と野獣実写版じゃん!」 「ヨコさんは、美女では…?」 「ねえそういうとこよ〜」 左は面白そうにケラケラ笑っていて、ナナメはよくわからなかったが 嫌悪を示されているわけではないらしい事に一先ず安心するのだった。

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