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2-11 お荷物課

突然飛んできた話題に思わず咽せてしまい、慌てて煙草の火を消した。 ナナメとのことは誰にも言っていないはずだったが、 本当に彼はエスパーなのかと怖々とその顔を見つめてしまう。 「あー。いるんだな、やっぱ」 「カマかけたんですか…?なんでそういうことするかな…」 「はは。いやまあねえ。 俺できればこの4人でまだまだ動いときたいなーって思うからさぁ」 「…?どういうことですか?」 「はー。これだもんなぁ…このイケメンさんめ」 「は???」 彼が何を言わんとしているのかが分からず、ヨコは色々と考えるのだが 何も思い当たる節がなくますます不思議になってしまう。 「既婚者からのアドバーイス、本命以外に無駄に優しくしないこと」 「はぁ…まぁ、肝に銘じておきます…」 「うん。そーして」 そんなことをした覚えはなかったのだが、 裾川ににこにこと意味深な笑顔を向けられて、 何かまずいことをしたのかと考えながらも 恋人の話題でナナメを連想してしまい、触りてゑー、などとついつい考えてしまうのだった。 この激務のせいで触れるどころか、顔もろくに合わせていない。 一緒に住んでいるのにほとんどすれ違いだし、 とにもかくにも疲れ切った脳が癒しを求めてしまっているのは確かだった。

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