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2-39 お説教ですね。

電車は駅に停まり、平日の夜なだけあってか疲れた顔の大人たちが乗り込んでくる。 その様子をぼんやり見ていると、 大人達の中に1人だけ一際眩しく輝く存在が見えナナメは思わず目を見開いた。 向こうもこちらに気付いたらしく目がバッチリとあったわけだが、 彼は相変わらず表情筋は死んでいるらしく無表情のままこちらに近寄ってくる。 「ヨコさん…!」 「か…!」 「お疲れ様です」 「ああ」 まさかこんな偶然あるだろうか、と ナナメは勝手に嬉しくなってしまい思わず笑顔を浮かべてしまう。 「どこか行ってたのか」 「ええ、ご飯食べに」 「…って、雨咲…?」 ヨコは座席に座る彼女を見つけると眉根を寄せた。 思わず礼美を見てしまうと、彼女は口をぱくぱくしながら固まっている。 「え……お知り合い、なんですか?」 「は?お前こそ…」 質問に質問で返され、ナナメとヨコは暫く見つめあってしまった。 「雨咲?」 ヨコはついに彼女に詰め寄るが、 礼美はわたわたと慌てて立ち上がった。 「あの、あの、その…ええっと…」 彼女の慌てふためきようにナナメは今日聞いた話を色々と総合すると、尾行理由まで含めた1つの仮説が立って 思わず腕を組んでしまう。 「なるほどぉ…そういうことでしたか…」 「何がなるほどなんだ…」 名探偵ナナメは複雑な感情に陥りながらも全く意味のわかっていなさそうなヨコを見上げた。 「俺たち一緒に焼肉食べてましたぁ。ねーれいみさん?」 「ち、ちが、違うんです…!いや違うくないけど、えっと…つまりその…」 慌てる礼美だったが、やがて電車は次の駅に停まり 彼女は後ずさるように出口へと移動していった。 「あの、降りなきゃ、私、お、お疲れ様でした!」 そう言うや否やドアが開くと同時に彼女は駆け出していって、 2人は取り残されてしまった。

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