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2-49 側にいたい人

昨晩のことは思い出そうとすると脳に異常を来たしそうだったので ヨコは記憶の棚の1番奥にしまうことにした。 そうなった経緯的な、 彼からの説明には本当に頭痛がする思いだった。 雨咲に尾行されて焼肉を一緒に食いに行き恋愛相談を受けたという どういう世界線の話なのか理解し難かったが 彼が怒るのも無理はないのかもしれない。 あなたが爆イケなのは分かりますけど 期待を持たせるような行動は慎むように、と ナナメは困ったように笑っていて 裾川にも注意されたことを思い出しては 全くもって無自覚だったし、雨咲が自分を好きだなんて目から鱗の話すぎて。 どういう顔で彼女の前にいたら良いかもわからないし 彼らの話が本当という確証は無いのだが、 それでも出社はせねばならんのでヨコはため息をつきながら自分の部署まで歩いていった。 部署には珍しくミナミが先に来ていて、ぼけっとこちらを振り返ってくる。 「あー課長おはよーございま」 「す、まで言え?」 毎度の如く注意から始まる朝である。 「雨咲は…まだ来てないのか」 これまた珍しく彼女の姿は見当たらない。 こんな事で休むようなタマじゃない、というのは買い被り過ぎだろうか。 彼女も1人の女性で、普段は淡々としているがただ繊細な部分を表に出さないだけなのだろう。 ナナメの話では号泣していたらしいし、そんな姿は自分は想像も付かないのだが。 彼女のために肉を焼いてやってる彼の姿を想像してちょっとだけもやぁっとしながらも、 ヨコは自分の席に付いて仕事に取り掛かることにした。 暫くして現れた裾川は、また上に呼ばれちゃった、と申し訳なさそうな顔をしてすぐに去ってしまい、 結局時間ギリギリに雨咲がやってくるまではミナミと2人きりで過ごした。 ようやく現れた彼女に、遅刻ですかぁ?とミナミがだる絡みしていたが 雨咲は無視していて、いつも以上に殺伐としたオーラを纏っているようにも見えた。

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