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2-50 側にいたい人

昼休憩に喫煙所へ行って毎度の如くぼうっとしていると雨咲が現れた。 透明ガラスなので何をやってるのかは丸見えなのだが 彼女は暫くドアの前で俯いていてなかなか入ってこない。 非喫煙者の彼女がここへやって来る目的は一つだ。 ヨコはどうしたものかと思いながらも彼女が入って来るのを待っていた。 「……真壁課長、あの、今いいでしょうか…」 ようやく彼女は喫煙所に入って来て、 どこか居辛そうに端の方に立っていた。 「移動するか」 「いえ、ここで、大丈夫です…あの…」 雨咲は俯きながら、両手を握りしめている。 「昨日のこと…聞きましたよね?彼女さんに…」 「彼女?…ああー…」 ヨコは一瞬疑問に思ったが、 彼が85%の確率で女に間違えられることを思い出し目を細めた。 鋭い目を持つ雨咲ですら一緒に肉を焼いたのに気付いていないらしい。 「違うんですか?」 「いや、うん、そうだな。恋人ではある…」 彼の正体を伝えたとてややこしい事になりそうだし、嘘はついていないと思いながらも頷いておいた。 「お前の気持ち、全然わかってやれてなくてすまん…」 気付いたとてどうしたのかは分からないが、 雨咲が思い詰めている事は間違いなさそうで とりあえずヨコは謝っておいた。 「課長が謝ることないです… 私が、好きになってしまっただけなので…」 雨咲の言葉にはなんと言っていいか分からず、 ヨコは彼女をじっと見つめた。

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