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3-40 やるべきこと

「霧島さんはバリバリの人やから任せとってええとは思うけど 油断したらサイン会!とかメディア出演!とか言われるかもしらんから 気をつけとき?…まあなるべくボクが間に立つようにはするけども」 「あはは…ありがとうございます」 何だかマネージャーみたいになってきた袖野には頭が上がらない。 顔出しは絶対出来ないとは当初から言ってきたことだったが 官能小説というアングラなところから一般的な文芸として扱われるとなると、そういう要素も増えてくるのかもしれない。 「…ま。暫くはそっちでまた忙しくなると思うし 新作は追々でええよ」 その言葉にナナメはハッとなって顔をあげた。 「袖野さん……」 「充分すぎるくらい貢献してもろてるし、 ちょっとペース落としても問題ないというか どっちかというと、あんま無理せんといて欲しいしな」 袖野の言葉には泣きそうですらあった。 「ありがとうございます…」 両手を握りしめながら頭を下げる。 こんな自分を大切にしてくれてありがたいし、嬉しい。 だけど申し訳なさでいっぱいにもなるのだった。

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