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4-2 BLACK&GIRL

「オレ…思うんですけど……」 ミナミも重い口を開き、全員思わず彼を見てしまう。 「雨の日ってめっちゃ腹減りません? これだけじゃ足りない気がしてきた……」 ミナミはそう言いながら、カップ麺の蓋を開けた。 3分以上も時間をおいてぐずぐずになっている。 「はぁ…どういう理屈ですか?」 「出た出たミナミ節。これ聞かないとやる気出ないよねー」 雨咲はため息を零し、裾川は面白そうににこにこし始める。 ミナミはどろどろのカップ麺を啜り始め、うま、と呟いている。 「……食っていいぞ」 ヨコはあんまり食欲が湧かなくて、ほとんど手がつけられていない美しい弁当を彼の方に寄越した。 「え!?まじすか!?」 「成長期なんだろ…、成長しとけ… 俺は煙草行ってくるから…」 そう言いながら立ち上がると、ふらふらと休憩室を後にするヨコだった。 「真壁課長…大丈夫でしょうか?」 「最近結構しんどいからなぁ。倒れたりしたらどうする?」 裾川と雨咲はヨコの背中を見送りながら苦笑し 「何この弁当うんまっ!!?」 ミナミは幸せそうであった…。

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